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注目企業インタビュー

後戻りのない、納得のいく仕事を追求
20年の実績を持つ空調設備工事のプロ

 

配慮を忘れず丁寧な施工を追求

▲(株)空調社の従業員と共に

水野 亡くなられた仲間の方のためにも、決意を固めたというわけですね。今は具体的にどのような現場の工事を手がけていらっしゃるのですか?

土渕 オフィスビルや学校、工場、老人ホームといった大規模施設を中心に、空調設備工事を行っています。業務用エアコンの新設や増設、改修はもちろんのこと、点検やダクト工事なども承っているんです。建物によっては、数百台のエアコンをまとめて対応させていただくこともあるんですよ。

水野 それはとても大変なお仕事だと思います。施工の際に、土渕社長が大切にされている点についてもぜひおうかがいしたいです。

土渕 特に重視しているのは、ただ作業するのではなく、自分の納得がいくまでとことんやり抜くことです。空調設備工事は、作業を終えると、配管などの部分は見えなくなってしまいますよね。しかし、私は一つひとつのご依頼に誠心誠意を尽くし、そうした見えない部分まで丁寧に仕上げたうえで、けっしてやり直し・後戻りのない施工を追求したいんです。「真面目に取り組んでいる姿勢は、見ている人はきちんと見てくれているもの。自分の仕事を見ている人は必ずいるから、多少時間がかかっても、お客様のためを思ってきれいに仕上げることが重要だよ。そうすることで、どんどん仕事がおもしろくなっていくんだ」と、従業員にも日頃から伝えています。

水野 エアコン工事によってお客さんの過ごしやすい快適な環境を実現したいという、土渕社長の熱意が伝わってきます。

土渕 ありがとうございます。また、例えば老人ホームなどでは、工事の際にも入居者の方が周囲を歩いています。だからこそ、そうした現場の傍を通る方に危険が及ばないよう、鍵の開け閉めといった何気ない行為に至るまで、細心の注意を払って作業に当たっているんですよ。
 

今ある現場に精いっぱい向き合う

水野 お客さんに寄り添い、丁寧な仕事を追求したいという土渕社長の思いは、従業員の方々にも伝わっていることでしょう。人材育成の面では、特にどのような点を意識されていますか?

土渕 この仕事は経験して覚えていくものですから、失敗の責任はすべて私が取るという覚悟で、従業員自身が納得のいく仕事をさせるようにしています。お客様とのやり取りについては、「こっちのほうが規模が大きいからとか、そうした基準で差をつけることは絶対にしないように」と常に言っていますね。

水野 まさに職人のかがみですね。従業員の方々とは普段どのように接していらっしゃるのですか?

土渕 当社では作業の合間に休憩時間を設けているのですが、そうした時間にもできる限り皆とコミュニケーションを取り、和気あいあいとした雰囲気をつくるようにしていますね。それ以外にも時間があれば皆で食事に行って交流を深めたりもしているんです。おかげさまで、他の会社様やお客様からも、「皆さんいつも楽しそうですね」と言っていただけるほどなんですよ。そうして皆で汗を流し、自分たちが手がけたものが形になっていくというのは、とても大きなやりがいにつながります。

水野 今後についても教えてください。

土渕 これからも自分の思いを貫きながら、今ある一つひとつのご依頼に精いっぱい向き合ってまいります。外国人研修生の迎え入れについても進めていき、事業がより安定してきたら、飲食店の運営など、空調設備工事以外の事業にも挑戦したいですね。そしてその時が来たら、後任の者に事業を引き継いでいけたら幸せです。
 

GUEST COMMENT

水野 裕子

温暖化の影響もあり、空調設備工事はこれまで以上に人々の暮らしを支える重要なお仕事です。お話をうかがい、土渕社長のお仕事に対する誠実さや熱意が強く伝わってきました。そこには、地道な努力とがむしゃらな姿勢で会社を大きくしてきたこれまでの努力も垣間見えます。今後もその実直な姿勢で、より多くの現場と向き合っていってください。

 
 

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