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注目企業インタビュー

竹を収益化し、放置竹林を有効活用!
「竹林マイクロビジネス」で環境保全に貢献

 

「バンブーキャリー」で伐採作業を安全に

鶴久 画期的なお取り組みですね!

近藤 ありがとうございます。また、当社では、竹を安全に伐採するための機器「バンブーキャリー」を開発し、2024年に特許も取得いたしました。竹は非常に重く、また背が高いので、伐採作業には危険が伴います。しかし、バンブーキャリーを使えば、伐採後の竹と一定の距離を保つことができ、竹を2~3本まとめて運搬することができます。安全性を確保しつつ、作業者の負担を軽減できるのがこの商品なんです。バンブーキャリーを使えば、女性や中学生でも竹の伐採や運搬が楽に行えるんですよ。

鶴久 竹を価値ある資源に変換し、さらに竹林の伐採作業を安全で楽しいものに変えていくことで、放置竹林の問題を解決しようとされているのですね。素晴らしいアイデアだと思います。

近藤 そう言っていただけると非常に嬉しいです。おかげさまで、「シン・メンマ」の試作品も「おいしい!」と方々からご好評をいただき、「竹林マイクロビジネス」を手がけてみたいと手を挙げてくれた事業者様もいらっしゃいます。「これはいける!」と手応えを感じているところです。また、その他にも、竹チップを利用したカブトムシの養殖・キノコの菌床栽培の計画も進行中なんです。

鶴久 お話から近藤社長の熱意を感じます。社長が地域や社会のためにそこまで頑張れる原動力は何なのでしょうか?

近藤 一言で言えば、郷土愛ですね。それに私は子どもが大好きで、次世代に豊かな自然を残したい、自然の素晴らしさを伝えたいという思いが強いんです。この思いを胸に、これからも自分たちの力で大切な里山を守っていきたいです。
 

▲ バンブーキャリーを使用して竹を運搬している様子

竹林整備用補助器具
「バンブーキャリー」

近藤社長は、作業者が安全かつ楽に竹の伐採作業を行えるよう「バンブーキャリー」を独自開発し、特許を取得。同製品を携え、2025年2月に開催された「テクニカルショウヨコハマ2025」にも(有)近藤製作所として出展を果たした。
 

GUEST COMMENT

鶴久 政治

私も、幼少期にはよく山や川で遊びました。その体験が今でも良い記憶として残っているので、「次世代に美しい里山の風景を残したい」と奮闘していらっしゃる近藤社長のお気持ちはよくわかります。自然と触れ合うことは、子どもたちのたくましさや感性を育む貴重な経験になりますよね。社長の取り組みが小田原から全国へと広がっていくことを、私も期待しています!

 
 

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