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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

残土や産廃をダンプカーで運ぶプロ集団
会社と仕事に関わる人たち全員を幸せに

 

1人に1台の“愛車”で仕事に勤しむ

 スタッフさんたちと本当に良好な関係を築かれているのですね。メンバーも若い方が多いのですか?

松山 ええ、ほとんどが20代です。今はダンプはなかなか高額なのですが、何とか1人に1台を用意して、好みのカスタムまでして渡しています。

 カスタムまで認めてくださるなんて、スタッフさんは嬉しいでしょうね!

松山 私も車をいじるのは好きですし、思い入れがあるダンプに乗るほうが仕事のモチベーションも上がると思いますからね。「自分の看板車だから、大事に乗って洗車もちゃんとしなさい」と言って、カスタムは自由にさせてあげているんです。そのかいあってか、皆仕事はとても早いですし、他人のダンプに乗ることは絶対にないほど、自分のダンプを大切に扱ってくれています。

 若さゆえの勢いや欲をモチベーションへ昇華させる素晴らしいマネジメントですね。現場でスタッフさんたちと普段から共有されていることはありますか?

松山 あいさつをしっかりすることを徹底しています。お客様に顔を覚えていただくことが自分のためにもなりますし、私は皆が現場でお菓子などを配りつつあいさつできるように「これで自分を売ってきなさい」とQUOカードを支給することもあるんです。また、大型車は少しの不注意で人を傷つける「凶器」になり得るので、安全運転や歩行者に道を譲るなど当たり前のことも共有しています。
 

仲間の幸せを守り続ける

 ところで、私は(有)五幸建材工業さんの理念がすごく心に刺さりました。お客さん、会社、従業員、家族、従業員の家族、5つの幸せを大切にするから「五幸」だとか。松山社長は、その理念をより色濃く受け継がれているようですね。

松山 はい。私は自分を頼ってきてくれたスタッフたちには「必ず幸せにする」と伝えていますし、お客様や家族への思いも同じです。会社というのは、スタッフたちが働いてくれるから成り立つもの。だからこそ、毎月の給料袋には一人ひとりに「こんなことで貢献してもらってありがとう」と一筆の手紙を添えて渡すようにしています。

 給料袋に手紙なんて、初めて聞きました!そこまで思ってもらえて、スタッフさんたちは間違いなく幸せですね。

松山 そうであれば私も嬉しいです。実際、スタッフたちは1人も辞めることなく付いてきてくれていて、小さい頃から知っている仲間の成長を間近で見られるのが私の原動力になっています。

 では最後に、会社の将来のビジョンについてもうかがえますか?

松山 今、長男に横浜の青葉台にある営業所を仕切ってもらっていますが、最近働き始めた次男にも川崎市に新しい営業所をつくって任せたいと思っています。また、私と同年代のスタッフたちが年齢的に現場仕事がきつくなってきているので、必要に応じて営業や配車係に回ってもらうなど、長く働ける環境づくりも進めていくつもりです。
 

社長の愛称は“父ちゃん”
家族同然の絆で躍進し続ける

▲ 忘年会の様子

松山社長の家族や幼馴染、後輩たちが中心となって活躍する(有)五幸建材工業。全社員が家族同然の絆で結ばれており、団結力は他の追随を許さない。1人に1台ダンプカーを支給してカスタムまで自由にさせるという社長の愛情を、社員たちは日々の仕事のモチベーションにつなげている。
 

 

GUEST COMMENT

嶋 大輔

インタビュー中ずっと私の代表曲「男の勲章」をかけてくれていて、松山社長の優しい気遣いが嬉しくもあり、少し恥ずかしくもありました(笑)。誰にでも誠実で、思いやりにあふれた人柄が真っすぐ伝わってくる方で、だからこそ社員の皆さんから頼りにされ、取引先の信頼も厚いのでしょうね。その頑張りに、私から“勲章”をあげたくなりました!

 
 

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