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注目企業インタビュー

山梨の魅力的な地場産品を全国へ届ける<br />
持続可能な地域活性を担う次代の卸業者

卸・販売

山梨の魅力的な地場産品を全国へ届ける
持続可能な地域活性を担う次代の卸業者

有限会社 百花
代表取締役 佐野 太一

PROFILE

山梨県出身。学業を終えると、アパレル会社に就職し販売員の仕事に携わる。30歳を機に包装資材を取り扱う家業に入り、厳しい経営環境だった同社の経営の立て直しに注力。2021年に(有)百花へと社名を変更し、2023年に代表取締役に就任する。創業当初から卸売業を主とし、現在は山梨県産品のパッケージデザインからコンサルティング、ブランディングまで幅広く手がけている。

COMPANY DATA

有限会社 百花

住所
〒400-1514
山梨県中央市浅利3445
URL
https://hyacca-web.com/

パッケージデザインやブランディング、卸販売を一貫して手がけ、山梨県の地場産業を力強く支える(有)百花。包装資材の卸業に加え地場産品の卸売にも事業拡大し、歴史ある会社の経営を見事に立て直した3代目・佐野太一社長に、女優の宮地真緒さんがインタビューした。


 

父から受け継いだ老舗企業を立て直す

宮地 (有)百花さんは、佐野社長のお父様が創業されたそうですね。会社の歴史やこれまでの歩みを教えてください。

佐野 当社は箱や袋などの包装資材を扱う会社として1990年に父が創業しました。私自身は事業継承のことは意識せず、就職したアパレル業界での起業を考えていたんです。しかし、25歳の時に父が他界し、事業を引き継いだ母も高齢になるに連れて、「両親が残してくれた財産をしっかり生かすべきだ」という思いが強くなり、30歳を迎えたタイミングで入社を決めました。ところが、いざ経営に携わるようになって決算書を見るとかなり厳しい状況で···。今後10年、20年先を見据えるには改革が必要不可欠だと考え、立て直しに踏み切りました。

宮地 どういった立て直しをされたのか、ぜひ詳しくお聞かせください。

佐野 もともと、当社は箱・袋・リボン・ステッカーなどを一貫してデザインし、ワンパッケージでご提供できることを強みとしていました。ただ、パッケージ事業一本では市場が狭く、いずれ厳しい局面に立たされてしまう。そこで、パッケージ製作をする際に、どういった仕様でつくるのかや、商品の内容についてお取引先様と細やかに打ち合わせをしてきたサービスの過程に着目し、パッケージだけでなく当社で商品を仕入れて販売するという形に事業拡大をしたんです。

宮地 大きなご決断をされたのですね。御社がこれまでお客さんと強固な信頼関係を構築されてきたからこそ、そのような事業拡大を実現できたのでしょうね。

佐野 そう言っていただけると嬉しいです。現在は、パッケージのデザインからコンサルティング、ブランディングまで含め、山梨県の地場産品に特化した卸売業に注力しております。また最近は、当社の仕入れや販路確保のノウハウを生かして、ふるさと納税関係の商品も多数取り扱っているんです。
 
 

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