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注目企業インタビュー

元介護福祉士がリサイクル界のヒーローに<br />
「捨てない」ポリシーで高齢者を守る!

サービス

元介護福祉士がリサイクル界のヒーローに
「捨てない」ポリシーで高齢者を守る!

すてないゴミやさん CLEAN HERO
代表 村井 博昭

PROFILE

富山市出身。短大で児童福祉を学び、保育士の資格を取得。卒業後は介護福祉施設に就職した。自宅の片付けで悩む高齢者と接するうちに独立の意欲が芽生え、2023年4月に「すてないゴミやさん CLEAN HERO」を創業。富山県内を担当エリアに、福祉とリサイクル業の両立で活躍している。能登半島地震の被災地に支援物資を無償で届けるなど、社会貢献活動にも意欲を燃やす。

COMPANY DATA

すてないゴミやさん CLEAN HERO

住所
〒939-2255
富山県富山市長附400-3
URL
https://clean-hero.com/

 

片付けを通じて高齢者の悩みを解消

インタビュアー 嶋 大輔

 遺品整理・生前整理・不用品回収などを手がける「すてないゴミやさん CLEAN HERO」さん。福祉のお仕事から転身されたという村井代表のご経歴が気になります。

村井 私は大学で児童福祉を学び、保育士の資格を取りました。ただ、在学中の実習で福祉施設へうかがった際に、効率優先でケアというよりも流れ作業をしており、職員が入居者さんの尊厳を無視している光景にショックを受け、「自分の力で福祉業界を変えよう」と決意したんです。それで介護福祉施設に就職しました。15年間の在職中は現場の職員、施設管理者、副施設長を務め、(福)全国社会福祉法人経営者協議会より、富山県で初めて「社会福祉HERO’S」に選ばれイベントでスピーチをさせていただくなど、福祉の楽しさを発信する活動にも力を入れてきたんです。

 業界自体を変えていこうとして動かれた行動力と挑戦心が素晴らしいですね。私の母も福祉施設にお世話になっています。環境を改善してくれる人がいるのは利用者のご家族にとっても心強いと思います。そんなやりがいのある毎日を送っていた村井代表が独立し、起業されたきっかけは?

村井 施設に入所しているお年寄りや地域の高齢者の方々と触れ合ううちに、さまざまな声をお聞きしました。その中で多かったのが「1人暮らしで家の片付けができない」「離れた場所に住む子どもから、施設に入ったら自宅を処分すると言われた。先祖代々の住まいなのに私は罰当たりだ」といった涙ながらの訴えだったんです。私はこのような悩みを解消し、高額な料金を請求するような業者からお年寄りを守りたいと思いました。片付けを通じて高齢者が心おきなく施設に入所したり、後悔を残さず旅立ったりできるようにするためには、介護福祉士の資格を持つ私が立ち上がらなければと決意し、2023年4月に当社を創業した次第です。
 
 

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