注目企業インタビュー
スペシャリスト
造園業と樹木医の視点で庭木を守る
頼もしき木のプロフェッショナル
エコシスガーデン
代表 岸 龍宏
PROFILE
1973年生まれ。自動車整備に従事する傍ら、ニュージーランド旅行をきっかけに、樹木や花をふんだんに取り入れた庭園に魅了され、将来の独立に向け造園関連や樹木医の資格を取得。2021年、「エコシスガーデン」の屋号で開業し、造園・庭園管理を中心に手がけている。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒242-0022
神奈川県大和市柳橋2-2-36 - URL
- https://ecosysgarden.com/
嶋 岸代表は、造園や庭園管理を手がける一方、樹木医の資格もお持ちで、さらにはツリークライミングという専門技術を生かしたお仕事もされているとか。まずは開業の経緯を教えてください。
岸 以前はずっと自動車整備の仕事をしていました。ですが20年ほど前、30歳の時に妻とニュージーランドに旅行した際、そこで目にした庭園の美しさにすっかり魅せられてしまったんです。以来、造園の奥深い世界にのめり込んでいき、造園技能士や街路樹剪定士、さらには樹木医といった資格を取得して、50歳を前に独立しました。ツリークライミングは機械の入らない狭い箇所でもロープを駆使して、安全に樹を傷めずに剪定や樹木診断、伐採を行う技術です。
嶋 海外で興味に火がついてから、20年近い準備期間があったんですね。造園業者さんが樹木医のお仕事を兼ねるというのは一般的なのですか?
岸 いえ、今のところ少数だと思います。そのため、例えば木の剪定では、樹木医目線の木にとって良い切り方と、景観美を優先する造園的な切り方が一致しないことも多いですね。
嶋 ということは、岸代表が樹木医と造園の両方の視点で見られることは、大きな強みになりますよね。
岸 そうかもしれません。お客様のご要望にしっかり耳を傾けつつ、プロとして美しさと樹木の健康の両方に配慮したご提案をさせていただいております。
嶋 ツリークライミングのお仕事は、作業中に危険を伴うこともあるのでは?
岸 はい。大きい木だと20mにもなる場合もあり、ロープ1本に命をかけて刃物も使うのでとても危険です。ですので、登る木と周りの状況をしっかり確認し、作業計画を立ててから作業を行います。ツリークライミングのスペシャリストを欧米ではアーボリストと呼び、私は国内で取れる唯一の資格を持っています。
嶋 まさに、木にかけてはオールマイティですね。お客さんから感謝される機会も多いことと思います。
岸 ありがとうございます。先日は、お客様の家のすぐ横の大木が害虫被害により枯れてしまって、伐採したいけれど造園屋さんには断られてしまって困っていたものを、ツリークライミングの技術を使って伐採したところ、非常に喜んでいただけました。そうしてお客様から感謝していただけることが私にとって一番のやりがいです。
嶋 今後についてはいかがですか?
岸 この先は緑を使ったイベントで日本を元気にし、夢のある若者をたとえ外国人であっても採用して、一緒に仕事を楽しんでいきたいですね。
GUEST COMMENT
嶋 大輔
造園と樹木医、ツリークライミングの三刀流で活躍する岸代表ですが、3つのスキルをバラバラに発揮するのではなく、相乗効果を生み出していらっしゃるのが素晴らしいと思いました。これからも樹木のエキスパートとして街路樹や庭木を守り続けてください。応援しています!