注目企業インタビュー
建設
個人宅の新築・リフォームから店舗まで
若い職人の感覚が息づく愛知の建築会社
ナカムラ建築
代表取締役 中村 和也
PROFILE
愛知県出身。中学校卒業とともに父親の経営する「ナカムラ建築」で大工の修業を開始し、約20年の経験を積んだ後、2022年、父親の引退に伴って2代目代表に就任する。従来から実績のある個人宅の新築に加え、近年はリフォーム、外構、店舗の工事にも業務を広げている。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒 455-0874
愛知県名古屋市港区西福田1-170-2 - URL
- https://nakamurakenchiku-minato.com/
水野 「ナカムラ建築」さんは、中村社長のお父様が1978年に創業されたとうかがいました。社長は、いつ頃からご自身が2代目として会社を継ぐことをお考えでしたか?
中村 子どもの時から父の働く建築現場で遊んでいて、中学を卒業するとすぐに当社に入りましたが、当時は後を継ぐといった考えはありませんでした。今思えば、父は私が仕事上で取り決める業務を少しずつ増やしてくれていたようで、徐々に責任が大きくなっていくのを感じて、2014年頃に、「自分がやらなくては」という思いを抱くようになったんです。そして父が体調を崩して引退したタイミングで、2022年に当社を引き継ぎました。その後は私が当社の窓口になって、父の存在を知らないお客様とも接していく機会も増えていきましたが、周囲の方々に支えられながら、ここまで来ることができたんです。
水野 お父様の背中を見て育ち、その思いを引き継がれたのですね。現在は、どのような体制で工事を手がけていらっしゃるのですか?
中村 当社では新築やリフォームを中心に、外構・エクステリア、店舗などさまざまな形態の工事に対応しています。今は従業員を抱えずに個人の職人さんたちに協力してもらっているのですが、業界内では比較的若い、30代、40代の方が多いんです。現場では昭和的なプロ意識の高さを持って仕事に取り組んでいる一方、考え方の部分では平成・令和的な新しい感覚も持ち合わせているので、お客様にも「当社なら大丈夫なのでお任せください」と自信を持ってお伝えすることができています。職人同士での密なコミュニケーションも多く、安定した連携が取れる点も当社の強みですね。
水野 それは素晴らしい。近年の価値観に対応しつつ、昭和世代の職人さんたちの魂も引き継いでいるというわけですね。お客さんと接するうえで大切なことについても、ぜひおうかがいしたいです。
中村 お客様から気軽にご要望などの本音を伝えていただけるよう、ファーストコンタクトでは仕事の話はしません。お客様に仕事の話題を振られるまでは、その人に合わせた雑談をして、できる限り信頼関係を築きたいと考えています。お客様ファーストを徹底して安心していただけたら、他の職人さんも仕事がしやすいですからね。そうしてお客様のご希望にかなった工事ができ、「ありがとう」と言っていただけた瞬間に、「この仕事をやっていて良かった」と大きなやりがいを感じられるんです。
水野 今後についてはいかがですか?
中村 自分たちの仕事を見た子どもたちに、「将来は大工さんや職人さんになりたい」と思ってもらえるような会社でありたいです。そのために、これからも職人としての誇りを持って一つひとつの現場に臨んでまいります。
GUEST COMMENT
水野 裕子
ネットで業者さんの評判を調べるのが当たり前の時代、最後の決め手はやはり、実際に会った際の人柄だと思うんです。中村社長はそうした人と人との関係づくりを大切にされていて、任せて安心と思わせてくれる方でした。これからも実直なお仕事を貫き、子どもたちがなりたい職人像を広げていってくださいね。