注目企業インタビュー
IT
暗号資産で推し活の新たな経済圏を創造
web3を舞台にファンの応援意欲を高める
goen合同会社
CEO 高嶋 生也
CTO 矢野 義博
PROFILE
CEO 高嶋 生也
大手メーカーで新規事業の立ち上げなどに携わり、定年後の2023年3月にgoen(同)を設立。グッズ販売に暗号資産を組み込む新たなシステムを創造中。
CTO 矢野 義博
大手印刷会社に勤務し、ICカードのOS開発や特許運用に携わる。仕事を通じて出会った高嶋氏と意気投合し、互いのノウハウを生かしてgoen(同)を設立した。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒140-0015
東京都品川区西大井1-1-2
西大井イーストタワー2F - URL
- https://www.goen.io/
嶋 2023年にgoen(同)を立ち上げられたという高嶋CEOと矢野CTO。お二人は、以前からお仕事で関わりがあったのでしょうか?
高嶋 はい。私は大手メーカー、矢野は大手印刷会社の勤務で、両社の取り引きを通じて知り合いました。
矢野 2人とも定年を迎えたのを機に、印刷会社の特許の運用や、新規事業の立ち上げといったお互いの経験を活用して、新たな挑戦をすることにしたんです。
嶋 ではさっそく、どのような事業を展開されているのか教えてください。
高嶋 私たちが志向しているテーマは、次世代ファン・エンゲージメントの仕組みをつくることです。
矢野 具体的には、芸能やスポーツなどあらゆる世界に存在するファンと“推し”の関係に着目し、ファン向けのグッズに暗号資産をバンドルして販売することを考えています。“推し活”に熱心な人たちの元に暗号資産がたまることで、web3(分散型インターネット)との関連で注目されるメタバースやブロックチェーンゲームなどを舞台に、ファンと推し対象者の間で活発な経済活動が起こる未来を実現したいんです。
嶋 ファンがネット上で推しにお金を使うというと、YouTubeなどで見かける投げ銭を想像します。御社の事業はそれともまた異なるのでしょうか?
矢野 投げ銭の場合、プラットフォーマーやクレジットカード会社の手数料が大きな割合を占めるので、ファンの推しへの気持ちがそがれてしまう側面があります。その点、暗号資産ならば手数料がほとんどかかりません。
高嶋 この新たな経済圏は、暗号資産を使いたいファンに対して推し対象者が積極的に応えていくことで活性化します。暗号資産という先行投資への見返りとして、サイン会や握手会に優先的に参加できたり、特別なグッズの購入権が得られたりすれば、ファンは応援にますます精が出るでしょうし、推し対象者にとっても貴重な収入源となります。
嶋 それは素晴らしい仕組みですね。ただ、多くの方にとって、暗号通貨はまだまだよくわからない部分が多く、「怖い」イメージを抱く方もいると思います。
矢野 今の暗号資産は法律上で2種類に区別されていて、嶋さんが怖いとおっしゃった投資的なコインのほかに、ある程度価格の安定性が担保されているステーブルコインというものがあります。今後は後者の活用が盛んになると思いますから、ご安心いただきたいですね。
嶋 知識が豊富なお二人が先導してくださるなら、プロジェクトに携わる方々も心強いでしょうね。今後が楽しみです。
高嶋 今、若手の芸人さんをモデルケースに実証実験を進めていて、その結果も踏まえて本格始動につなげたいと考えています。私たち2人だけで形になるプロジェクトではないので、さまざまな企業などとコラボレーションしながら、一歩ずつ発展していけたら幸いです。
GUEST COMMENT
嶋 大輔
音楽活動をしているアイドルやアーティストも今は昔以上にグッズ販売が盛んですが、まさか暗号資産まで関わってくるなんて、高嶋CEOと矢野CTOのお話を聞く前は想像もしなかったです。芸能界のように昔からある人気商売もいよいよ新時代を迎えつつあるのだと、非常にわくわくさせられました!