注目企業インタビュー
音楽家の収益増を実現するECショップ
NFT技術で希少性あるコンテンツ販売
唯一無二のデータを買って自分のものに
嶋 デジタルデータといえば、文字でも音楽でも簡単にコピーできるところが特徴だと思いますが、「YOUR MUSIC」で販売される音楽は、それとは違うのですか?
東海 データそのものの替えがきかないという意味では、複製可能なものとは一線を画しています。2010年代の終わりごろ、NFT(非代替性トークン)と呼ばれる、ブロックチェーン技術を使った代替可能性がないデータのやり取りが注目されるようになりました。これまでのNFTは投機目的で使われることが多く、株式やFXのような取引の対象でしたが、私は唯一無二のデータを自分のものにできる点に着目し、アーティスト作品のコレクションに特化した使い方を広めたいと考えています。
嶋 ショップで購入した人だけが手に入れられるデータ、というわけですね。仮にそのデータから音楽を鳴らして録音することはできたとしても、元のデータは世界に1つしかない、と。
東海 はい。ストリーミングの時代に、CDに代わるコレクション性の高い何かが必要ではないか、という問題意識から生まれた発想でした。なので、「YOUR MUSIC」のサービスにおいては1つひとつのコンテンツをNFTではなく、「デジタルコレクション」と呼んでいます。
嶋 実際のサービスはどのような仕組みになっているのでしょうか?アーティスト側、ユーザー側がどのように利用するのか、詳しく知りたいです。
東海 利用方法はいたってシンプルで、「YOUR MUSIC」のサイトから会員登録していただくと、アーティストは自分の音源データや画像データを販売することができ、ユーザーは好きな商品を購入できます。購入したものはマイページで保有し、いつでも再生や閲覧することが可能です。
嶋 使い勝手としてはECショップとほとんど一緒なのですね。安心しました。