注目企業インタビュー
22歳の社長と若い職人たちによる建設会社
抜群のチームワークで鉄道工事などを施工
名高 若い社長が経営されている会社に飛び込んでくる職人さんたちは、どのような方々なのでしょうか?
堀口 面接で志望動機を聞くと、すでに完成した会社より、自分と同じ若者がたくさんいる組織で力を合わせて盛り上げたいという職人ばかりなんです。でも、私はすぐには採用しません。職人は家庭を持っているケースが多いので、まず当社について詳細に説明します。そして一度帰宅をうながしてあらためて数日後に会い、それでも決意が変わらなければ入社してもらうようにしているんです。そのおかげか、今までに退社した職人は家業を継いだ1名しかいません。それだけ当社は仲間同士の結束力が強いんです。
名高 なるほど。しかし、いくら若さがあっても鉄道工事はかなりハードな仕事なのではないですか?
堀口 ええ。駅や線路の工事の大半は、終電から始発までの間しか作業できません。その数時間で、昼間の8時間に相当する工事を進め、きれいに片付けて撤収しなければならないんです。でも、苦労するぶんやりがいは大きいですね。これは他の工事に関しても言えます。宅地を造成したり住宅の外構工事をしたりして、完成後に現場を通りかかると「ここは自分たちが施工したんだ」と誇らしい気持ちになるんですよ。
業界の頂点に上り詰めるまで走り続ける
名高 堀口社長の成功を見た周囲の方々の反応はどのようなものですか?
堀口 私は建設業界では素人でしたから、起業という目立った行動をする際に「1年ももたないだろう」といった言葉を投げつけてくる人もいました。でも、今ではそういう人ほど応援してくれるようになったんです。私自身も最初のうちは「友人と遊びたい」という気持ちに打ち勝つのに苦労しましたが、仕事は未来への投資だという強い意志で自らを律してきました。私は自分で決めた軸は絶対に曲げないと誓っています。
名高 大きな責任を背負いながら前だけを見て突き進む、堀口社長の見事なポリシーに感動しました。それでは、最後に将来の抱負をお聞かせください。
堀口 企業経営者にとって社員はわが子のようなものです。私はその大切な家族を守るために努力を惜しみません。2023年には、父に当社の会長に就任してもらいました。それによって「しょせんは親の七光り」と言われたくないという思いになり、ますます気合が入ったんです。中学校の卒業文集に書いた夢を達成するにはまだまだ時間がかかりますが、まずは元請け会社になることを目標に掲げ、業界の頂点に上り詰めるまで走り続けること。これが私のビジョンです!
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GUEST COMMENT
名高 達男
鋭い着眼点と若さ溢れる行動力で躍進する堀口社長。職人さんの生活を支えるプレッシャーをものともせず、仲間と手を取り合い溢れんばかりのエネルギーで成長する姿は頼もしい限りでした。これからも事業にまい進し、小田原市から全国に進出していただきたいですね。そして、(株)KTRさんが誰もが知る大企業になる日を私も楽しみにしています!