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注目企業インタビュー

階段昇降機により車いすユーザーを支え<br />
誰もが自由に移動できる生活を実現する<br />

サービス

階段昇降機により車いすユーザーを支え
誰もが自由に移動できる生活を実現する

株式会社 プラスワン
代表取締役社長 波田 勇樹

PROFILE

車いす生活になった母の介護と大学の勉強を両立させ、階段昇降機を使った車いすユーザーの介助を手がける東京の会社に就職。名古屋支店の開業を任される。2024年3月に独立し、(株)プラスワンを創業。顧客から依頼があれば、最初に現場へ駆け付けることがモットーだ。

COMPANY DATA

株式会社 プラスワン

住所
〒460-0003
愛知県名古屋市中区錦1-17-13
名興ビル2F
URL
https://assist-plusone.com/


 

 車いすユーザーに福祉サービスを提供している(株)プラスワンさん。まずは事業内容を具体的に教えてください。

波田 当社が主に手がけているのは、マンションのエレベーターが点検で止められたり、地震で緊急停止したりした時に車いすを利用する方が困らないよう、ビルメンテナンス会社や管理会社と契約し、階段昇降機を使って階段の上り下りをサポートする業務です。私は以前、東京で同業の会社に勤めていました。その後に名古屋市に開設した支店を任され、2024年3月に独立した次第です。

 私も高層マンションに住んでいます。工事や災害でエレベーターが止まると、車いすの方の移動が制限されてしまい、生活に支障を来す様子をこれまで間近で見てきました。

波田 はい。最近はエレベーターの性能が上がり、小さな地震でも停止するようになったり、バブル期のマンションが大量に改修工事の時期を迎えたりするようになりました。そのような状況の中で、エレベーターの補助業務を展開する数少ない専門業者の1つが当社なんです。幸い、マンションにお住まいの方からもお取引先からも、「ありがとう」のお声をたくさんいただいております。

 そもそも、波田社長と福祉のつながりはいつから始まったのですか?

波田 私が19歳の時に認知症の母が車いす生活になってしまいました。勉強と大学の学費を稼ぐためのアルバイトに母の介護が重なった経験がある私には、車いすの家族と暮らす苦労がよくわかります。だからこそ日頃から、当時の経験や車いすユーザーの気持ちを当社のスタッフに伝えるようにしているんです。何かあれば私たちのほうから車いすの方に声をおかけするなど、細かな気遣いを忘れずに移動の手段を確保しています。

 なるほど。現場でサポートしてくださる御社のスタッフさんは、どのような方が多いのでしょうか?

波田 当社のスタッフは女性が中心です。階段昇降機の操作に強い力は必要ありませんし、お客様には女性のほうが安心していただけますからね。もちろん、階段昇降機の操作などの研修にはたっぷり時間をかけています。また、当社は階段の上り下りに限らず車いすでの移動を介助するサービスも展開しており、小回りの良さが最大の強みなんです。

 (株)プラスワンさんは高齢化が進む今の時代には欠かせない存在ですね。最後に今後の目標をお聞かせください。

波田 車いすに乗るようになると、人生を諦めてしまわれる方がいらっしゃいます。でも、それは悲しいことです。私は以前と同じように自由に移動できる生活を支え、車いすの方が差別されない社会をつくるためにこれからも頑張ります。私たちの仕事はまだ十分に知られているとは言えません。だからこそ1人でも多くの方に当社の存在を広めたいですね!

 

GUEST COMMENT

嶋 大輔

車いすユーザーの移動の自由を確保し、彼ら彼女らの人生を支援するために奮闘する波田社長。安心安全を掲げ、福祉業にまい進する姿勢に私は感動しました。当事者意識を忘れずサービスを展開する社長は、車いすで生活する皆さんの可能性を広げてくれる存在です。今後も多くの方を幸せにしてください!

 
 

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