PROFILE

設備工事会社で現場監督を経験し、施工図作成のスキルも身に付け、2022年に（株）PFCを創業した。社員とフリーランス合わせて約10名のスタッフと共に事業を展開。JR大森駅から徒歩1分の本社にコワーキングスペース「Pabrid-パブリッド-」も併設している。

COMPANY DATA

水野　コンピュータを用いた建築設備施工図の作成（CAD）とコワーキングスペースの運営をされている（株）PFCさん。異色の二刀流で躍進する松葉社長は、建築会社で実績を上げた後に独立されたとうかがいました。

松葉　はい。私は、空調機器やトイレなどの設備工事会社で現場監督・施工管理を10年ほど経験しました。そこでは職人さんのために施工図を作成するのも業務の1つだったんです。現場を円滑に回すために施工図は重要な役割を果たします。そのスキルを身に付けた私は2020年にフリーランスとして独立しました。同業種の仲間とつながってスタッフを増やし、2022年に法人化を果たしたんです。また、2024年4月には当社のオフィスにコワーキングスペース「Pabrid-パブリッド-」を併設しました。現在はさらなる挑戦を続けているところです。

水野　建築会社が施工図の作成を（株）PFCさんにお任せするメリットについても、ぜひお聞かせください。

松葉　私自身、工事の現場監督を務めた経験があるので、現場に必要とされる要素を先回りして提案し図面に落とし込めることです。現場が求める、わかりやすく施工しやすい図面をご提供できること――これが当社の一番の強みだと自負しています。また、社内に蓄積したノウハウを生かしてスタッフにも現場で通用する図面の書き方を指導しているんですよ。私は古巣の会社に「これからは外注で施工図を書かせてください」とお願いし独立しましたが、同じように当社を外部スタッフとして便利に頼ってくださるお取引先がどんどん増えているんです。

水野　コワーキングスペースは、どのようなきっかけで立ち上げたのですか？

松葉　フリーになってしばらくの間、私は自宅で仕事をしていたのですが、作業が煮詰まっていました。そこで気分転換にコワーキングスペースを活用したんです。やがて、自分が理想とするコワーキングスペースをつくろうと決意しました。「Pabrid-パブリッド-」は当社のスタッフとお客様の共用スペースで、打ち合わせや電話・オンラインでの商談、書類や図面の作成など、どのような用途でも使うことが可能でイベントエリアもご用意しています。規定の料金で印刷機、モニター、イヤホンなどの備品を使えてドリンクも飲み放題とするなど、当社のスタッフとお客様のどちらも働きやすい環境を用意するために設けた空間です。

水野　「Pabrid-パブリッド-」がハブになり、仲間の輪が広がりそうですね！

松葉　ええ。当社のような施工図の作成を専門にする会社が増えれば、残業が多く休みが少ない傾向にある建築業界の体質改善につながります。今後は徐々に会社を大きくして未経験者の教育体制も充実させるつもりです。そうして私の思いに共感してくれる仲間を増やし、建築業界に貢献していきたいと考えています！

GUEST COMMENT

水野 裕子

アウトソーシングしやすい建築設備施工図の作成で起業された松葉社長。会社の一部をコワーキングスペースにして一般のお客さんにも開放し、人とのつながりを広げながら収益を上げるという着眼点はお見事です。新たな形のビジネスで建築業界の変革に挑む社長のさらなるご活躍を、私も期待しています！