注目企業インタビュー
成松 マナーさえ身に付ければ、年齢やバックグラウンドにかかわらずビジネスの場で自信を持って振る舞えるようになりますからね。ビジネスの場において、話し方や礼儀正しい立ち居振る舞いは相手の第一印象を決める非常に重要な部分です。同じ内容を話していても、言葉づかいや表情、声のトーンで相手に与える印象はまったく異なりますからね。
矢部 本当にその通りだと思います。
成松 特に電話応対は、企業の「顔」になる部分です。企業のイメージを左右するものなので、電話応対がしっかりしていれば売り上げにもつながっていくはずだと考えています。当協会では、電話応対の心構え・基本的な流れから言葉づかい、発声の仕方や抑揚のつけ方、活舌の改善指導など電話応対に必要なことをすべてお教えしています。
電話応対は顧客と人生を共有すること
矢部 ビジネスマナーはきちんと学ばず自己流で終えてしまっている人も多いですから、電話応対2万4000件という経験豊富な成松代表に教えていただけたら皆さん安心だと思います。お客さんとお話しする時、代表が大事にしていらっしゃったことは何ですか?
成松 お客様への思いやりですね。コールセンターで働いていた時、ある上司が「電話応対は、お客様と人生を共有する仕事なんだよ」と教えてくださったんです。その言葉に感銘を受け、それ以降、お客様が人生という限られた時間の一部を私との会話に割いてくださっていることに感謝の気持ちを持つようになりました。その言葉をモットーに、しゃくし定規の決まり切った対応ではない、人間味のあるより実践的なスキルやノウハウを身に付けてきたんです。
矢部 「クレームだから」と心を閉じてしまうのではなく、お客さんの気持ちに寄り添うことが大事なのですね。
成松 そうなんです。電話をくださった理由やその時のお気持ち、ご要望などを深く聞いていくとお客様の気持ちも自然と落ち着いていくんです。お客様のお話から気付きや学びをいただくことも多く、成長につながったと思っています。
矢部 素晴らしいお考えだと思います。今後の展開についてはいかがですか?
成松 この仕事を通じて、子どもの未来を考えることにチャレンジしたいと思っています。マナーは人を型にはめるものだと思われがちですが、そうではありません。マナーの本質は他者への思いやりなんです。他者と関わるうえで大切になる根幹の部分ですから、マナーがしっかりしていれば、コミュニケーションも円滑になります。子どもたちには思いやりとしてのマナーを身に付けてもらったうえで、個性を生かして自分の望む人生を歩んでほしいと思っています。今後は、そうしたメッセージを伝える講演にも挑戦していきたいです。
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