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注目企業インタビュー

仕事を通じて広がる縁を大切に

 電気工事は施工管理者と実際に工事する職人さんが別々、というパターンも多いと思うのですが、(株)AE WORKSさんの場合は、1社ですべてお任せできるということですか?

我妻 そうですね。一貫して仕事を請けられるところが当社の特色だと自負しています。管理はこの会社、職人は別の会社という形だと、プロジェクト全体を統括する会社はいろいろなところに目を配らないといけません。その点、当社であれば私1人を見ていればいいので、発注する側としてもマネジメントの負担は少ないはずです。そのぶん、職人の管理も請け負う私の負担は増えてしまいますが、そのほうが利益率も上がるので双方にとってメリットが大きいと思います。

 工事の内容としては、電気工事に特化しているのですか?

我妻 一応特化してはいますが、建物の配線以外に、空調や設備も電気を使うので、自然と守備範囲は広がっていきますね。仕事先で「これもやってくれない?」と空調の仕事を頼まれたり、逆に空調屋さんから電気の仕事を紹介されたりと、そこは業務関係の中で柔軟に対応できるようにしています。

 仕事を通じて仲間が増えていく感じがして、何だか素敵ですね。

我妻 ええ、そういうつながりは大事にしています。2024年1月に能登半島地震がありましたが、すぐに仲間内で連絡を取り合い、車で物資を届けました。あれこれ考えなくても一緒に行動に移せる関係性が気持ちいいし、それは仕事にもプラスになっていると感じます。

若者が付いていきたくなるような存在に

 電気工事のお仕事で一番やりがいを感じるのはどんなときですか?

我妻 見えない部分へのこだわりが伝わったかなと思う瞬間ですね。建設中の建物だと天井裏の電線がむき出しの状態になっている期間があって、監理者さんやお客様が現場にいらっしゃると、それが全部見えるんですよ。だから電線がこんがらがった状態にならないように梁から梁へ直角に固定するとか、天井にボードを張った後は見えなくなるところもきれいに施工するということを、常日頃からスタッフと一緒に徹底しています。

 お話をうかがっていると、我妻社長が生き生きと事業に打ち込んでいらっしゃる様子が伝わってきます。まだまだ発展途上だと思いますが、将来はどんな会社にしていきたいですか?

我妻 電気工事で名を上げている大手企業と肩を並べるような存在になっていきたい、という目標があります。そのためにもまずは職人の実力の底上げをしつつ、一つひとつの仕事をきっちりやり遂げられるように、健全な根性論を注入していきたいですね。この仕事はちょっとした気の緩みが事故につながる世界なので、時には厳しいことを言わないといけない場面もあるんです。あとは、私自身がプライベートでは積極的に遊んで、その生き様やお金の使い方を若い従業員たちに見せることで、「頑張れば自分もこんな風になれるんだ」と、もっと欲を出してくれるようになってくれたら嬉しいです。今の若い人は給料がそこそこもらえて、休日は家でゲームができたらいいという感じで、小さくまとまり過ぎていると思っています。もし私を見てかっこいいなと思ってくれる人がいたら、この会社で働きたい人も増えていくんじゃないかと期待しています。

 昭和の気風が感じられて、自分にはビンビン伝わるお話です(笑)。

我妻 あまり遊びすぎると、「あの社長、ちゃんと仕事しているのかな」と思われるかもしれませんが(笑)、私は私で、ここまで来るために努力してきたプライドがあるので、胸を張ってこれからもかっこつけていこうと思います。

GUEST COMMENT

嶋 大輔

我妻社長はとても明るくバイタリティあふれる方で、スタッフさんや取引先の方からも信頼されているのだろうなと思いました。見えないところにこだわって仕事をするというお話もすごく共感できますし、どこか昭和的な価値観が、私と相通じるものがあるのかもしれませんね。「東京ドームに看板を出す」という夢、実現する日を楽しみにしています!

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