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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

ニーズに応え事業を拡大

名高  それでは、「すまいるgroup」さんが手がけている事業について改めてお教えいただけますか?

髙橋 当法人では、放課後等デイサービスや、生活介護事業、相談支援事業、企業主導型保育事業など、全部で7つの事業を手がけています。

名高 7事業も!かなり幅広いですね。

髙橋 ええ。放課後等デイサービスは、小学1年生から高校3年生までを対象とした定員10名のクラスと、重度の身体・精神障がいがある子どもたちを対象とした定員5人のクラスがあります。ただし、放課後等デイサービスはお子様が高校に進学しなかった場合、利用対象から外れてしまうんです。ですから、生活介護事業を立ち上げて、高校に進学しなかった子どもたちもここに通えるようにしました。また、子どもたちが必要な福祉サービスを受けられるよう、相談支援事業も立ち上げたんです。

名高 今のお話を聞いて、より多くの子どもたちをサポートするべく体制を整えていく中で、必然的に事業が増えていった、ということがよくわかりました。

髙橋 そうなんです。また、当グループでは、企業主導型保育園の「すまいるにじ保育園」も運営しています。この保育園では、健常児と障がい児への合同支援も行っているんです。現場には保育士のほかに、看護師も配置しておりますので、急な発熱にも対応可能ですし、医療的なケアが必要なお子様をお預かりすることもできます。NPO法人の活動以外に、(株)虹心という会社で犬のブリーダー業もやっていますよ。

名高 本当に多彩ですね!ところで、髙橋理事長はどういった心構えで子どもたちと向き合われていますか?

髙橋 私たちは、障がいがあるからできない、と決めつけることは絶対にしません。子どもたちの「できる」が1つでも多くなるよう、一人ひとりのお子様に寄り添って全力でサポートします。

名高 成長しようと努力する子どもたちの気持ちは本当に尊いものですよね。

髙橋 おっしゃる通りです。お子様が成長した瞬間や、成長しようと努力している様子を見て多くの親御さんは感動して涙を流されます。障がいがあるお子様を育てることは非常に大変です。ですから親御さんの多くはお子様をケアすることで精いっぱいで、心に余裕がありません。「すまいるらいふ。」にお子様を預けることで心の余裕ができて、親御さんがわが子の成長やかわいさを実感できる瞬間をつくりだせたら、これほど嬉しいことはないですね。

名高 髙橋理事長ご自身も、子どもたちの成長を目の当たりにすると胸に迫るものがあるのではないですか?

髙橋 はい。私はほとんど人前で泣かないのですが、卒団式の日は成長した子どもたちを見て、号泣してしまいました。長年関わらせていただいたことへのありがたさを感じましたし、やり切れたという達成感もあったんです。

名高 子どもたちに対する髙橋理事長の深い愛情を感じます。それでは最後に、今後の目標をお聞かせください。

髙橋 「すまいるgroup」の知名度を高め、障がいがある子どもたちのことをより多くの方に知っていただきたいです。これまでの人生、多くの苦労をしてきました。そして今、改めて人と人とのつながりの大切さを痛感しています。多くの方と手を取り合い、「共に生きる、共に育てる」障がい児福祉を実現したいです。

GUEST COMMENT

名高 達男

障がい児福祉事業をスタートして直面した数々の苦難を、発想力と決断力、そして情熱で見事に乗り越え、7つの事業を軌道に乗せた髙橋理事長のパワーに脱帽です。ご苦労をされている中でも、常に笑顔を忘れないポジティブな姿勢が非常に印象的でした。こんな方がいつも見守っていてくれたら、お子さんや親御さんはさぞかし心強いことでしょうね。

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