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注目企業インタビュー

今も最前線でチームを引っ張る

 では、RRR COMPANY(有)さんの事業内容について、ぜひ詳しく教えてください。

大坪 私たちが主に担っているのは、東京港に入ってきた輸入貨物を関東各地に配送したり、逆に輸出貨物を港に搬入したりする仕事です。手作業での積み降ろしがない代わり、40フィートのコンテナはかなりの大きさなので、狭い道路を走る時やカーブを曲がる時には特に慎重な運転が要求されます。また、バックの仕方を覚えるまでが大変なんですよ。

 トレーラーは車体が長く、連結部分が折れ曲がるようになっていますから、素人目に見ていても運転にはかなりの腕が求められることがわかりますよ。ドライバーさんの育成も大変なのでは?

大坪 初めの数年は個人で働いていましたが、人員を徐々に増やすにつれて、人を育てる立場の難しさを感じるようになりました。私自身、若い頃には多くの失敗をしているから、挫折する人の気持ちもわかるし、「あの時の自分は未熟だったな」と思い出すこともあるんです。社員から学んで、学んでの20年ですね。

 今は時代も移り変わり、きつく叱って育てる手法は受け入れられにくいですし、工夫が必要になりますよね。実際、社員の方とのコミュニケーションはどのように取られているのでしょうか?

大坪 これはあまり自覚がなかったのですが、妻が言うには、誰に対しても敬語で話しているそうです。電話でも「そうですか、はい、よろしくお願いします」という調子で、どっちが社長なのかわからない、と(笑)。私自身、若い頃に上からものを言われるのが嫌だったので、皆と平等に接することを無意識のうちに大切にしているのかもしれません。

 確かに、大坪社長はワイルドな見た目に反して口調は穏やかで、それも素敵です。ちなみに、社長は今も現場でお仕事をされているのですか?
大坪 はい。事務仕事も多いので、もう車からは降りようか、と思うこともありますが、やはり運転していないと現場の状況やドライバーの気持ちがわからなくなりそうで、今も現役なんです。もともと運転が好きだから、こうして続けられるのでしょうね。
 

暮らし支える仕事に携わる誇りを胸に

 ところで、社名にある「RRR」には、どんな由来が込められているんですか?

大坪 私をよく知る人からは「ロカビリーのRだろう」と言われますが、本当は、「ロード=道」と「ランナー=走る人」、それからバックするときにシフトレバーを入れる「リバース」の3つの頭文字を重ねたものなんです。・・・あとは正直、Rが並ぶとロックンロールっぽくてカッコいいかな、という気持ちもありましたね(笑)。

 お仕事とご自身の趣味、どちらも反映された社名、というわけですね(笑)。創業20年、まだまだ通過点だと思いますが、今後の目標や課題については?

大坪 若い人員を増やし、大事に育てていきたいですね。今の社員の中には還暦を過ぎている方もいて、実は誰よりも働き者だったりするのですが、将来を考えるとフレッシュな力も必要です。物流業界の2024年問題(時間外労働の上限規制)がいよいよ始まるので、この会社で働きたいと思ってもらえるよう、よりよい仕事環境を整えつつ、積極的にアピールしていきます。

 最後に大坪社長の仕事にかける自負を力強く語ってください。

大坪 私たちは日本の暮らしを支える輸出入に関わる仕事をしていて、「自分たちがいなければ始まらない」という気持ちで現場に臨んでいます。嶋さんが『男の勲章』で歌ったように、その誇りを胸に刻んで頑張るつもりです。大型トレーラーのドライバーは努力したぶん稼げますし、何よりカッコいいですから、興味のある人はぜひ当社に来てください!

GUEST COMMENT

嶋 大輔

まだお若いながら、大坪社長の娘さんも大型トレーラーを運転されているとか。もし、私の運転中にトレーラーが隣に来て、見上げる高さの運転席で娘さんがハンドルを握っていたら、絶対に二度見するでしょうね。社長はもちろん、ドライバーの方は皆さん素晴らしい技術をお持ちだと思います。これからも日本の物流を、安全運転で支え続けてくださいね!

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