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53歳。専門学校卒業後、1991年からIT業界で20年以上にわたり活躍。妻を亡くし、家事や子育ても1人でするようになったことで、一人親家庭の厳しさを知り、子ども食堂の支援を決意。2023年7月12日、愛娘の誕生日に（株）エムアンドエムを創業し、動画制作による社会貢献をはじめ、多彩な活動をスタートさせた。

株式会社 エムアンドエム

住所

〒189-0011
東京都東村山市恩多町4-8-6

URL

https://m-x-m.co.jp/

（株）エムアンドエムは、動画撮影の謝礼金という形で子ども食堂の運営を支援するという、ユニークな事業を展開している。廃棄寸前の食材を子ども食堂へ提供するなどフードロス改善でも社会に貢献している武川社長の理念に、タレントの矢部美穂さんが迫った。

家族の他界を乗り越え起業

矢部　（株）エムアンドエムさんは、社会貢献の視点でユニークな動画制作を手がけていらっしゃるそうですね。まずは創業の経緯からお聞かせください。

武川　専門学校でITを学んだ私は、ホテルの予約システムを開発する企業に20年勤め、その後はITバブル崩壊の煽りを受け、10数年は、プリペイドカードの金融システムやガソリンスタンドのカードシステム、大手企業の傘下にある旅行会社のシステムの仕事に携わりました。その頃になると時間に余裕ができて、近所の商店街を散策するのが楽しみになったんです。やがて気が付いたのは、街に子ども食堂が数多く存在しているということ。子ども食堂と聞くと一人親家庭の子どもが集まるというイメージを持たれるかもしれませんが、実は配偶者に先立たれた高齢者の方など、さまざまな理由で生活に困窮している方がたくさんいらっしゃったんです。そんなことを知った折に、私自身も妻を病気で亡くしました。

矢部　そうだったのですか･･･。それはおつらい経験をされましたね。しかし、そこから立ち上がられ、起業された、と。

武川　はい。その後は仕事をしながら娘のお弁当をつくったり、家事もこなしたりと忙しく過ごし、一人親家庭の大変さを身をもって痛感しました。そこで、自分と同じ境遇の方や、生活に困っている方を支えたいと考え、2023年7月に当社を立ち上げた次第です。

manami　私は、前に勤めていた会社で武川の部下でした。何事にも前向きで広い視野を持つ武川が、子どもたちの支援に乗り出すと聞いて、付いて行こうと決めたんです。

shigeki　私は武川の甥で、以前は別の仕事をしていたのですが、子どもの頃から面倒を見てもらっていた叔母が亡くなり、武川の力になりたいと思って事業への参画を決意しました。