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障がい者やその家族を幅広い事業で支援し<br />
八王子市の障がい者福祉をけん引する<br />

医療・福祉

障がい者やその家族を幅広い事業で支援し
八王子市の障がい者福祉をけん引する

特定非営利活動法人 はるぞら
代表理事 福泉 貴之

PROFILE

幼少期より保育士になるのを夢見て育つ。関連の専門学校および短期大学で学び、保育士資格を取得。地元の保育園にて約4年勤務した後、障がい児に特化したデイサービスに転職。約2年勤めた後に独立し、NPO法人はるぞらを2022年10月に設立した。児童発達支援管理責任者・発達支援教育士ほか保有資格多数。

COMPANY DATA

特定非営利活動法人 はるぞら

住所
〒192-0902
東京都八王子市上野町34-7
Mail
haruzoragas802@gmail.com
URL
https://haruzoragas.com/

NPO法人はるぞらは、障がいのある子どもとその家族に対する支援を通じて、地元・八王子市から全国へ、障がい者福祉の輪を広げようと奮闘中だ。活動をけん引する福泉貴之代表理事の障がい福祉に懸ける熱い思いに、タレントの嶋大輔さんが迫るインタビュー。


障がい児により深く幅広い支援を

 福泉代表理事はNPO法人はるぞらさんの活動を通して、障がいのあるお子さんご本人や、そのご家族を支援されているとうかがっています。まずは、福泉代表理事のこれまでの歩みからお聞かせください。

福泉 八王子で生まれ育った私は、小学生の頃から子どもに携わる仕事をしたいと思っていたんです。そこで、自分で貯めたお金で専門学校・短大に通って保育士資格を取得し、保育士としてキャリアをスタートしました。保育園では、クラス担任を受け持つとともに、障がいがあるお子様の保育も担当していたんです。

 そのご経験が今のお仕事につながってくるのでしょうか?

福泉 はい。健常のお子様、障がいのあるお子様が同じ集団にいる一般の保育園では、やはり、障がいのあるお子様に提供できるケアに限界がありました。障がいのあるお子様とより深く関わり、彼らがのびのびと生活できるよう幅広い支援を提供したいという思いで、障がいのあるお子様向けのデイサービス職員に転職したんです。そこでは、障がい児本人に向けた支援やそのご家族への支援を行いました。そうしたこれまでの取り組みを、地元の八王子市をはじめ、多摩地域、さらには全国へと広げ、日本の障がい者福祉の質を向上させるために、NPO法人として活動する決意をしました。現在は、障がいのある子どもたちが療育や支援を受けられる事業所を八王子市に開くべく、急ピッチで準備を進めています。

 29歳でNPO法人を立ち上げられたという事実から、代表の熱い思いをひしひしと感じます。

福泉 実は、NPO法人を立ち上げた2日後に国指定の難病を患っていることが発覚したんです。入院中は絶望感もありました。ただ、支援している子どもたちの写真を見たり、保護者様から激励のメッセージをいただいたりするうちに、「ここで終わってはいられない」という気持ちが込み上げてきて、心に火がついたんです。よく周囲から「なぜそんなにむちゃなことをするの?」と言われるのですが、私はむちゃだとは思っていません。困っている人がいたら手を差し伸べるのは当たり前のことですよね。世の中には気が付いていないだけで困っている人がたくさんいます。その人たちの声を拾い上げて、支援していくのが私の役割だと思っています。大変なこともありますが、自分でやると決めたことは諦めずに最後までやり抜くつもりです。諦めなければ絶対に道は開けると、常に挑戦する気持ちを持って前に進んでいます。

 難病を患いながら、それでも人のために働いていらっしゃる福泉代表理事は本当に立派です。現場で支援する際に心がけていらっしゃることはありますか?

福泉 わずかな表情の変化や視線の動きから子どもたちの気持ちをくみ取ることを大事にしています。子どもたちが発するメッセージを見逃さず、丁寧にコミュニケーションを取ることが、子どもたちの成長につながるんですよ。

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