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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

スタッフのコンディション管理を万全に

矢部 事業の性質上、スタッフさんの育成が一番大事なのかなと思います。社長のお考えはいかがですか?

中冨 おっしゃる通りです。現在アルバイトとパートを合わせて100人ほどのスタッフが活躍してくれていて、この人材の成長に当社の行く末がかかっていると言っても過言ではないでしょう。それだけに、一人ひとりに対するフォローには特に力を入れていて、同業他社のどこにも負けない自信があります。例えば、関西から九州にかけて散らばっているスタッフの全員に、私か社員4人の誰かが少なくとも2ヶ月に1度は必ずコンタクトを取るようにしているんです。

矢部 100人全員!それはすごい。リモートではなく直接会うのですか?

中冨 そうです。間を置かずにフォローしていると、ちょっとした変化にも気付くことができます。電話口で「調子はどうですか?」と聞いて「楽しくやっています」と返事があっても、何か引っかかると思ったら現地まで飛んでいき、悩みや問題がないか確かめますね。人材のマネジメントでは、そうしたコンディション管理に対する嗅覚を持つことがすごく大事だと思っています。

矢部 そのような手厚いフォローは、働きたい人に(株)トミングさんを選んでもらうことにもつながりますね。

中冨 はい。販売中の会場には複数社のスタッフが入ることも多く、お互いに他社の様子がよく見えるのですが、当社の社員はどこよりも頻繁に顔を出して現場のスタッフと話しているから目立つんですよ。それが好印象らしくて、人材の引き抜きは決してしないと決めていますが、他社を辞めてうちの会社に来たいという人が結構います。そんな時は、前の会社としっかり連絡を取り、了解を得てから採用するようにしています。

高校生スタッフも採用して新たな挑戦へ

矢部 今後について、何か新しい展開をすることは考えていらっしゃいますか?

中冨 最近、高校生スタッフの採用もスタートしました。今、新事業として、知人のイタリアンシェフがつくるパンナコッタの代理店販売を準備中なのですが、さっそく高校生のスタッフ1人に企画段階から参加してもらっています。

矢部 高校生の年齢で、接客だけでなく商品づくりもできたらすごく貴重な経験になるでしょうね。

中冨 すでに、プラスチック容器の代わりに瓶を使いたいとか、おもしろいアイデアをどんどん出してくれています。コスト的に瓶は高くつくのですが、今回は10代の子が集まる店舗での販売なので、あえて採用してみるつもりです。私も若い頃は自由にさせてもらいましたし、意欲的な挑戦は応援したいと思うからこそ、自分の世代とは違う高校生ならではの感性を積極的に取り入れ、SNSも駆使したプロモーションを繰り広げていきます。私が社内で言っているのは、チャンスは勝手に降ってこないということ。スタッフみんなが自分たちの力でチャンスの芽を見つけ、それを大きく育てて花開かせることができるよう、これからもより良い環境づくりを続けたいですね。

若い人材が積極的に挑戦!
ユニークな食物販事業

(株)トミングでは、食物販事業にも注力しており、現在は中冨社長の知人のイタリアンシェフがつくるパンナコッタを展開中。来年の新卒が企画段階から参加し、ポスター等の店舗デザインを考案するなど躍動している。

GUEST COMMENT

矢部 美穂

各地で活躍している100人規模のスタッフさんに、中冨社長と4人の社員さんだけで定期的に面会しているという、その気遣いの深さと飛び抜けた行動力に驚かされました。そこまでしてくださるから、スタッフさんたちは「明日も頑張ろう」と思えるし、お客さんの前で笑顔でいられるんでしょうね。新事業のパンナコッタ、私もぜひ食べてみたいです!

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