注目企業インタビュー
1966年、福岡県に生まれる。工業高校の建築科を卒業後、地元のゼネコンに就職し、2年間勤める。退職後は飲食店で働くも、個人事業主として独立する父に声を掛けられ、電気工事の道へ。職人として経験を積む中で、1990年に(株)春崎電気工事として事業を法人化。2012年、代表取締役に就任を果たした。現在は10人ほどの社員と共に、創業40年を越える会社の歴史を守りつつ、新たな挑戦を続けている。
株式会社 春崎電気工事 | |
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本社 | 〒815-0035 福岡県福岡市南区向野2-14-18 |
那珂川営業所 | 〒811-1254 福岡県那珂川市道善1-99-4 |
URL | http://www.harusaki-d.jp/ |
福岡市で(株)春崎電気工事の舵を取る2代目社長・春﨑龍一氏は、父の後を継いで事業を発展させ、人々の安全な暮らしを守るために奮闘中だ。同氏が考える会社経営や人財育成の取り組み、そして地域への思いを、ミュージシャンの鶴久政治さんが伺った。
明るい未来のある会社づくりを
鶴久 春﨑社長は、春崎電気工業さんの2代目だと伺いました。
春﨑 はい。もともと父が1977年に電気工事の職人として独立し、母と二人三脚で事業を手掛けてきました。私は特に事業を継ぐ気はなく、地元のゼネコンに勤務した後は飲食店で働いていたのですが、ちょうどバブルの時代に突入した頃、父に「手伝ってくれ」と頼まれたんです。そして父と共に電気工事を手掛けるようになり、2012年、父が70歳になったのをきっかけに経営を交代しました。
鶴久 いざ社長に就任されてみて、手応えはいかがでしたか?
春﨑 それまでは現場一筋だったのですが、やはり一職人と経営者では考えるべきことが全く異なりますから、就任後は経営や育成の勉強をするためにいろいろなところに出掛け、情報にもアンテナを張り巡らせました。その中で、業績などの数字を追うだけではなく、明るい未来の見える会社にしなければ、社員が安心して働けないことに気付いたのです。
鶴久 そのためには、何が必要になるのでしょう。
春﨑 会社として将来性を築くことはもちろんですが、一方で社員の要望に応えるばかりではなく、社員自身の仕事に対する誇りを育む必要があると考えています。そうした点に重きを置いて組織づくりに努めた結果、無事に売上が伸び、社員も増やすことができました。離職率が高いと言われる業界の中で、15年以上在籍している社員もいるんですよ。
ニーズに応えるため挑戦を続ける
鶴久 先代からの歴史や技術を継がれつつ、時代に合わせて組織改革を行ってこられたのですね。では、事業についても詳しく伺えますか?
春﨑 電気工事にもいろいろ種類がありますが、当社は建物の電気、道路の照明、信号機など、あらゆる工事に対応できる点が強みです。お客様のニーズにはできる限りお応えしたいので、「できません」と断るのではなく、どんなことにも挑戦するのが当社のポリシー。特殊なものでは、仮設住宅の電気工事なども多く請け負っています。2016年の熊本地震では、800世帯分の工事を担当しました。
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