一歩を踏み出したい人へ。挑戦する経営者の声を届けるメディア

Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

長期スパンを見据えた貢献を

川上 根本代表が仕事をしていく上でのやりがいや喜びは、どんなところにあるのでしょうか。

根本 人は、今が辛い状態には案外耐えられるものですが、将来に夢を持てない状態には耐えられません。そこで私は従業員の方に、「将来のためにこういうことを覚えてほしい」といった要求をするようにしています。それで、従業員の方々が頑張って新しいスキルを身に付け、その結果、「将来に対して希望が見えてきた」と思ってもらえるようになることが、何よりも嬉しいと感じる瞬間ですね。

川上 それはある意味で、人としての生き方にも通じていると思います。将来の希望が1%でもないと楽しくないでしょうし、発想も湧かないですよね。

根本 おっしゃる通りです。また、私はお客様の元を訪れる際も、あえてラフな格好をして、砕けた接し方をするようにしているんです。改革のためには、まず人が集まることが大切です。人が集まるところには必ずエネルギーが生まれますし、そのエネルギーを共感に昇華させられれば、自ずと業績に繋がっていきます。「堅い話」ばかりでも業績は上がらないですし、従業員のモチベーションも上がらないですから、それよりも一人ひとりから自由な発想を引き出すことのほうが大事だと思っています。

12806k01

川上 では最後に、今後の目標についてもお聞かせください。

根本 少し大きな話になりますが、今後は20年、30年先を見据えた国際的な競争力の向上に貢献したいと考えています。経営は結果が全てですから、いきおい短期利益を追求しがちです。しかし、これからは国際社会から価値を認められる、日本独自の商品やサービスが必要になるでしょう。これは経営側からのトップダウンだけでは生み出せないもので、従業員のイノベーションマインドが不可欠です。そして、長期的なスパンで少しずつ醸成されるものだと思うのです。だからこそ、誰にも簡単には真似のできない、独自的な価値が生まれるのだと思います。その過程に、微力ながら貢献したいですね。

GUEST COMMENT

川上 麻衣子

対談中、私が新しく出店するスウェーデン雑貨・家具のお店についてお話しさせて頂いたところ、「スウェーデンで当たり前と思われている文化にこそ日本では価値があるので、製品に寄り添う物語ごと提示していったらどうか」と、貴重なアドバイスを頂きました。的確な判断力が素晴らしく、それでいて非常にユーモラスな語り口で親しみやすい根本代表。ぜひ、今後も現場で培った独自のセオリーを強みに、日本の産業を担う中小企業を支えていってください。

1 2 3

躍進企業応援マガジン最新号

2024年11月号好評販売中!