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注目企業インタビュー

金融機関での勤務を経て、法人事業整理に携わる。その経験を活かし、2010年に民間の物件を対象とした任意売却専門の不動産会社(株)名鉄を興して独立。不動産売却のみならず、債務者が新しい生活基盤を整えるためのコンサルティング業務も手がける。現在はNPO法人 任意売却支援センターの代表理事も務めるなど、任意売却のプロフェッショナルとしても活動中。顧客の心を重んじる経営方針で、京都・滋賀No.1の任意売却業者を目指す。

株式会社 名鉄
住所 〒604-8852 京都府京都市中京区壬生東大竹町33
TEL 075-823-3939
フリーダイヤル 0120-83-0033
FAX 075-823-3900
MAIL info@kyoto-meitetsu.co.jp
住宅ローンお困り解決相談所
URL http://www.jyutakusodan.com/
任意売却相談所(株式会社 名鉄)
URL http://www.kyoto-meitetsu.co.jp/
NPO法人 任意売却支援センター
URL http://npo-ninbai.com/

不動産事業の中でも、任意売却を専門とする(株)名鉄。「一人でも多くの方を救いたい」と言う佐川社長が重んじるのは、何よりも心を大切にすることだ。「損得勘定ではなく善悪感情で仕事をしろ」と社員に伝え、真っすぐに顧客の人生を見つめる社長の、信念に裏打ちされた経営哲学とは。


競売よりもメリットが大きい任意売却

6303k01名高 御社は、数ある不動産業の中でも特殊な業務を手がけておられるとか。

佐川 当社は通常の不動産売買ではなく「任意売却」を専門に扱っています。家を買う際に一般的には、住宅ローンなどのお金を金融機関から借ります。それを何年にもわたって返済していくわけですが、経済的な事情から返済が困難になるケースがあります。返済を滞らせたままにしていると、金融機関は担保不動産を差し押さえ、不動産の競売申し立てを行います。任意売却とは、競売にかけられる前に、金融機関と合意の上で一般の流通市場で買い手を探す手続きのことです。

名高 家を手放す方にとって、できる限り高値で売却し差額を少なくしたいというのは切実な願い。任意売却であれば、その願いを少しでも叶えられると。

佐川 ええ。また、競売にかけられてからでも金融機関と話し合い、任意売却にすることは可能です。というのも、競売で得られるメリットは金融機関にとっても少ないんですよ。競売物件の多くは、不動産業者が落としますが、その相場は時価総額の約5〜7割。競売物件は、家の中に入ってきちんと査定することができず、家の価値は裁判所の不動産鑑定書の評価からしか量れませんから、リスク回避のためにどうしても時価総額より安くなってしまうんですよ。

名高 なるほど。当然、家を手放す側にとってもマイナスは大きい。だからこそ、任意売却という手段を使うことが最善の道というわけですね。債務者の方は、任意売却を通じて、資金が手元にある程度残るのと同時に、新たな生活への第一歩を踏み出すための安心感を得られると。そう考えると、御社のお仕事は、人助けという面も大きいですね。ところで、社長ご自身は、以前からこの世界にいらしたのですか?

佐川 以前は法人事業整理に携わっていました。今と同じ業務で、経営者の方々をクライアントとして行っていたわけです。ただ、金銭感覚に長けている経営者よりも、「一般の方々のほうがひどく困難な状況にあり、すぐにでも助けを必要としている」・・・そんな思いが募り、2010年に(株)名鉄を立ち上げた次第です。

「ありがとう」に感じる仕事の意義

名高 お仕事のやりがいを感じる時は?

佐川 やはり、クライアントの喜ぶ顔を見た時です。法人事業整理を手がけていた時にも、クライアントからお礼を言われたことは何度もありますが、嬉し涙、感謝の涙を見たことはありませんでした。一般の方を対象に任意売却の仕事を行っていると、心から「ありがとう」と言ってくださるクライアントと出会うことが多いんです。そんな時は喜びと共に、自分の仕事の意義を切実に実感します。

名高 クライアントにとっては、一生が左右される問題。いい結果が出た時の喜びは相当大きいでしょうね。

佐川 ええ。任意売却に比べ、競売のデメリットは本当に大きいと感じます。競売の場合、残った借金に対し、債権者(金融機関)は一括返済を求めます。困窮している債務者にとって、一括返済なんて到底できるものではありません。一方で、債権者との合意の元で整理を行う任意売却の場合は、引っ越し代も確保できますし、返済に関しても分割で、さらに月々無理のない金額で支払えるよう交渉できます。我々の仕事は不動産を売って終わりではありません。お客様が再出発のスタートラインに立つまでをサポートすること。それが我々の責務なんです。

業界の変革を目指す、一陣の風に

名高 確固たる信念をお持ちの社長ですが、将来のビジョンをお聞かせください。

佐川 今後は、自社の業務を不動産業界全体の変革に繋げていきたいと考えています。現在の不動産業界は、残念ながら経営の優先事項を利潤追求に置く企業が多いのが実情です。毎週、競売物件の目録が裁判所に張り出されるのですが、その物件に20〜30社もの業者が一気に押しかけます。持ち主のプライバシーはずたずたに侵害され、どうすればいいのかと、考える余裕も与えられません。しかも、押しかける業者の中には、満足な人材教育を受けておらず、知識やノウハウもない若手がたくさんいます。会社から売上だけが至上命題だと教え込まれ、強引に任意売却の依頼をさせようと契約を迫る業者も珍しくありません。

名高 その悪しき風潮を変えたいと。

佐川 はい。当社では営業活動として、競売になり困っておられる方に任意売却という解決方法について解りやすく説明した資料をお送りしています。その際は、持ち主様のプライバシーを最大限に守りたいという思いから、持ち主様の手元に直接届く郵送システムを導入。また、持ち主様の元にはアポイントを取った上で伺い、今後の流れを解りやすい資料をお見せしながら一つひとつ段階を追ってご説明します。持ち主様ご一家の今後の生活を左右することだからこそ、その場ですぐに契約することはせず、必ず1日は考える時間をとって頂きます。

名高 どこまでも、お客様第一で営業されているわけですね。

佐川 今私が掲げている目標は、任意売却において、業界でナンバーワンになること。同業の間で「任意売却において、(株)名鉄には敵わない」という風潮になっていけば、強引な手法の企業は淘汰されていくでしょうし、人材育成に対する姿勢も変わっていくでしょう。さらに、事業を成長させる中で、任意売却という手段を1人でも多くの人に知ってもらいたいと願っています。

GUEST COMMENT

名高 達男

以前、自宅を競売にかけられた友人が、不動産業者のひどい営業に、心身をずたずたにされているのを見たという佐川社長。その経験が「心を重んじる」という現在の事業ベースを築いたそうです。住宅は、人の夢や希望そのもの。だからこそ、手放すという行為は次の一歩に繋がるものでなくてはなりません。それを事業という形で体現している社長に、心から感銘を受けました。

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