コラム
落ち着いたカフェ・ギャラリーで 手軽に絵付けを楽しむ
高円寺駅北口から中通り商店街を徒歩3分。走れば1分。「ぽたかふぇ。」があるのは右手のビルの階段を上った2階だ。ポタリーペインティングを体験したり、アーティストの作品を鑑賞したり、おいしい洋食や珈琲を味わったり──そんな楽しさ満載のカフェである。
ポタリーペインティングとは、素焼きの陶器に色を塗っていく下絵付けのこと。使う絵の具は水性で、下書きの鉛筆は焼くと消えるため、子どもからお年寄りまで気軽に体験することができる。絵の具は中間色も豊富で50色以上取り揃えられ、陶器の種類も大小の食器や置物などさまざま。陶器の値段に絵の具代や焼成代も含まれており、絵付けした後は店内の窯で焼成され、約3週間で完成する。
お店に入って右手のスペースはギャラリーとなっている。イラストレーターや写真家の作品が、企画ごとに入れ替わりながら展示されているのだ。作家のファンが作品を鑑賞しに訪れることも多く、作家が在廊中であれば対面で交流することもできる。もちろん、このスペースでも飲食や絵付けが可能で、通常のギャラリーよりもゆったりと作品を眺めることができ、作品を参考に絵付けをする人もいるという。
また、絵付けをせずともカフェのみを利用することも可能。キッシュやハンバーグといった洋食メニューの他、珈琲、紅茶、アルコール類など、メニューも充実している。特に珈琲は「話を振ったら止まらなくなる」と言われるほどの珈琲好きである店長・松永さんのこだわりにより、自分好みの珈琲を味わえるよう工夫されている。淹れ方一つとっても、エスプレッソ、ハンドドリップに加え、エアロプレスという優しく人の手で圧力を掛ける方法も。この淹れ方は味の特性がしっかりしたものを中心に選んだ「今日の珈琲」の豆とマッチして、珈琲が苦手な人でも飲みやすい味になる。その他、コクの深い珈琲が好きな人には「ぽたかふぇ。オリジナルブレンド」がおすすめだ。
席数は25席ほど。平日は比較的余裕があるが、休日は混雑するため、予約しておくと安心である。特に大人は子ども以上に凝ってしまうので、絵付けは3時間ほど見たほうが良いそうだ。日常を忘れてのめり込める作品づくりは、気分転換になるだろう。
そして、年会費1080円のポタリークラブという会員に登録すると、その日から2割引で絵付けができる嬉しい特典もある。およそ2回ほど体験するとお得になるため、会員登録するリピーターも多い。会員限定で粘土から成形することもできるため、ものづくりをより楽しみたい人は登録してみてはいかがだろう。
描いて良し、鑑賞して良し、食べて良しで、自由にくつろげる。ゆったりと時が流れる家庭的な「ぽたかふぇ。」に訪れたら、心が安らぐこと間違いなしだ。
1 用意されている食器は大小さまざま。子どもは大きなもののほうが絵付けしやすいという。また、「この大きさの食器がほしいが絵心に自信がない」という場合でも、色を配置するだけでシンプルなデザインに仕上がるため、手軽に挑戦できる
2 動物の置物にも絵付けすることができる。ペットの色と合わせて色を塗ると、より愛着が湧くだろう
3 絵の具、絵筆、パレットなどは全て用意されているので、手ぶらで訪れて絵付けができる。筆を執るのが図画工作の授業以来という人も、触れていると童心に返って楽しめるはず
4 どんな絵を描こうか迷う人のために、イラスト参考資料も揃っており、店員さんも「これを描きたいがどうすれば良いか」「ここはどう塗れば良いか」といった相談にアドバイスしてくれる。注意事項を守れば、基本的には自由に絵付けができるのだ
【Focus!】
「ぽたかふぇ。」では、「お腹いっぱいになってほしい」という店長の思いが詰まった手作りの食事メニューも用意されている。上の写真のキッシュプレート(930円)は、2種のキッシュと、ソーセージ2本、サラダ、スープ、副菜のセット。キッシュは定番の「キッシュロレーヌ」、「エビバジルキッシュ」、季節によって変わる「気まぐれキッシュ」の3つから選ぶことができる。下の写真の「煮込みハンバーグセット」(930円)は、100gのハンバーグ2つにご飯、サラダ、スープが付いている。その他の洋食メニューは、ハンバーグカレーや牛すじカレー、ナポリタンなど、いずれもボリュームがたっぷりで、男性客が1人で食事をしに来店することも多いという。それに加えて、スイーツやおつまみ、珈琲、紅茶やアルコール類も充実。カフェとしても存分に楽しむことができるのだ。
◆ぽたかふぇ 【所在地】〒166-0002東京都杉並区高円寺北3-21-5 ハイツ・ロイヤル2F 【TEL / FAX】 03-5373-8099 【営業時間】 11:00~20:00(L.O.19:30) 【定休日】 水・木曜日 【URL】http://pottercafe.main.jp/ |