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Challenge+(チャレンジプラス)

コラム

海で遊び、学ぶ ~自然を感じて共に生きるということ~
便利さを極めながらも、自然と人との間に距離が生まれた現代社会。自然と共にあった生活が失われつつある今、海との触れ合いの中でより良い生き方を学び、人間力を育んでいく活動に取り組んでいるのが、(一社)海の学校である。創設メンバーの1人であり、プロサーファーとして幼少期から海で生きてきた堀口真平氏は、スポーツの枠組みを超えて、サーフィンと社会との接点をつくるべく奮闘している。同氏の活動と、「海に遊び、海に学び、海に生きる」という理念を発信していくコラム。

 

高め合う生き方

今回は、私が最近意識を置いて行動、生活していることをお話しいたします。それは、「お互い高め合おう!」ということです。

例えばバーベキューをする時には、火を起こす人、材料を持ってくる人、調理をする人がいて、肉や野菜、米などそれぞれが持ち寄った食材を皆で食べますよね。そこでは一人ひとりが、「気持ちのこもったものをいただけて幸せ」「持ってきたものを食べてもらえて幸せ」という風に幸福を感じ、また一緒に会話をすることでそれが高まっていく好循環が生まれます。こうした空間ではあらゆる物事が「1+1=2」以上の価値を生み、ここにいて良かった、またこの人たちに会いたいと思えるのです。

少し話を大きくすると、同じ時代、同じ地球に生きる者同士、皆が高め合って生きていくことは可能だと思います。この考え方が世の中に浸透していけば、私たちは自然と良い方向へ進めるはずです。

仕事でも、最初はこちらからの一方通行でも良いので、相手に喜んでもらうための行動をする。そうすれば、相手は必ず「またこの人にお願いしよう」と思うようになります。相手が良くなるのですから必然的に相手もこちらに寄ってきます。そうすれば、あとはもう良い方向へ進んで行くだけです。もちろん人間ですから、その日の機嫌や体調がありますし、いつも同じようにうまくいくとは限りませんが、基本的に大切なことは「まず自分から場に対してプラスのオーラを出して行動し、周りの人や土地や地球に喜んでもらえる存在になること」です。そうすれば、嫌われることはまずないし、多くの場面で居心地良く過ごせます。人生の居心地が良いというのは、何にも勝る「成功者」ではないでしょうか。

もちろん、お金もそういう場や人に寄って来ます。私の場合は、自分のやりたいことに対して使えるお金がどんどん増えていて、さらにもっと前向きな活動ができるチャンスをいただいています。

何となくの感覚ですが、流動性を持ったエネルギー、まず自分からその幸せエネルギーを出すこと――それが幸せに近付いていく1つの道なんだと感じています。

これはさらに前回お話しさせていただきました「持続可能な社会づくり」にもつながります。幸せが連鎖するような社会こそが持続可能な社会です。「お金=幸せ」ではありません。「幸せ=幸せ」です。今私たちが住む時代、社会はお金があればたいがいのことは解決できますが、今一度原点に戻り考えてみましょう。「隣の人はどうすれば幸せになるかな?」「どうすればこの地球は喜ぶだろう」と、このような心を持って行動することです。そうすれば、すべてはうまくいきます。高め合いの境地です。

ここで、ひとつ「人」という字について私なりの感覚をお話しさせてください。「人」の字は、左側が高いところにいますが、右がいなければ倒れてしまいます。もちろん、右も左がいないと倒れます。ここで持っておきたいのが、「右が高まれば左も高まる。逆に左がさらに高まるためには右が高まれば良い」という考えです。私は以前、「左が楽をしていて、右が大変そう」と思っていましたが、今は違います。互いに支え合い、左右のバランスが取れているからこそ、右も左も上へ上へと伸びることができるのであり、それこそが持続可能な発展――今の時代に必要なことなのではないかと思うのです。

自然との共存共栄

人として、自然と共存共栄できるレベルになるには、相手へのおもいやりが不可欠です。まず隣の人、そしてその隣。行き着く先はその関係するすべて。土地や水や空気、大自然。私たちが触れられるものや感じられるすべてに対してのおもいやりを持つことです。

『水は答えを知っている』という本があります。その中では、水を凍らせる時にできる結晶は、きれいな言葉や感謝の言葉をかけた水ほど美しくなると書かれています。他にも、ご飯に声をかけて保存すると状態が良くなる、という実験も聞いたことがあります。このように言葉には力があります。私たちも、目には見えない言葉によって相手の気持ちがわかったり、感情が動いたりするのですから、それが間違いなくエネルギーが伝わっている証拠なのです。

海の学校では、子どもたちに楽しんでもらうことで、良いエネルギー(楽しいエネルギーや感謝のエネルギー)を発電していると考えています。私の子どもたちは海水浴やサーフィンをした後は自ら海に一礼し、感謝の言葉を述べて帰ります。その感謝が海の水を美しくし、巡り巡って体内の水も美しくなる。私は、自然とこのようなことができる人が増えることを願っていますし、サーフィンや海の学校にはその力があると信じています。

まず、身近なところから「高め合う」ことを始めましょう。そうするだけで、意外と素早く自分に良い反応が返ってくることが多いように感じます。自然の反射はすごいです。私たちが生きている今、そしてそこから大自然へ思いをつなげてみましょう。あなたが生きている1日は素晴らしい日です!ありがとうございました。Dream your life !

堀口 真平 Shinpei Horiguchi
 
Professional surfer。1982年8月25日生まれ。和歌山出身、ハワイ在住。プロサーファーの父を持ち、幼少期からハワイでサーフィンを続け、試合や取材で世界各国を飛び回る。自身の経験や、サーフィンの素晴らしさを伝えるべく、ブランドイメージの向上や、より良いstyleの在り方を提案する自然派ビッグウェーブサーファー。これまでに数々のサーフィン雑誌の表紙を飾る。2018年に(一社)海の学校を設立。ハワイパイプラインで行われる「Da Hui Backdoor Shootout」 大会でチームジャパンのキャプテンも務め、今なおサーフィンの探求を続ける。
 
2000年 xcel pro(sunset beach Hawaii )7位
2001年 Hansen Energypro(pipe line Hawaii) 13位
レッドブルTaifu ビッグウェーブイベント参加
 

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