コラム

人生100年時代と言われ、仕事でもプライベートでも、自分の夢や目標を達成するまでには長い時間が残されているように感じられる現代。しかし時間の有限性を意識せずにぼんやりと過ごしていると、時というものはあっという間に過ぎ去ってしまう―そんな着眼点から、時間をいかに有意義に使うかを助言しているのが、Time Craft Consultantの奥村哲次氏だ。当コラムでは、大病を乗り越え自らの決意と行動によって成功をつかんできた同氏から、ビジネスに必要不可欠な「マインドセット」について学んでいく。
はじめに
皆様、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。(株)ラフティ代表取締役、奥村哲次です。
失敗は誰もが避けたいものですが、実はそれこそが成長の鍵であり、挑戦の証です。一度失敗したからといって、それで終わるのではありません。失敗から学び、再び挑戦することで、失敗は成功の一部となります。さらに、人生には「険しい道」と「安全な道」の選択肢が現れる場面が多々あります。その時、あえて険しい道を選ぶことが人生を豊かにし、真の成長をもたらすのです。
今回は、書籍『乗り越え力』でお伝えしている考え方を基に、「失敗を乗り越える方法」を4つのポイントに分けてお話しします。失敗を「挑戦」と捉え、人生をより深く楽しむヒントを共有します。
1. 失敗を挑戦と捉える:ワクワクするマインドセット
失敗は「挑戦している証拠」であり、「次への可能性」を秘めています。挑戦の中で得られる経験は、成功への貴重な材料です。
例えば、あるプロジェクトで私は未経験の分野に挑戦し、大きな失敗を経験しました。しかし、その過程で得た学びが次の挑戦を支え、最終的に目標を達成することができました。このように、挑戦の結果としての失敗はワクワク感を持つべきものです。ここでお伝えしたいのは、「危険な道と安全な道という選択肢があったとき」の話です。多くの人は安全な道を選びがちですが、実際には険しい道こそが人を成長させ、人生を豊かにする選択肢となります。失敗する可能性が高い挑戦を選ぶことで得られる経験や達成感は、何事にも代え難い価値を持っています。「失敗こそ愛せ」という言葉が象徴する通り、失敗は成長を楽しむ機会でもあるのです。
2.失敗から学び、次の成功につなげる
一度失敗したからといって、それで終わりではありません。失敗には必ず原因があり、その原因を学びとして生かせば、次回は失敗ではなく成功を手にすることができます。私はかつて、大きな契約を目前に控えたプレゼンで失敗したことがあります。しかしその失敗を通じて、準備不足や顧客のニーズ理解の甘さという課題を痛感しました。その後、これを教訓として改善した結果、次の機会で契約を獲得しました。失敗を繰り返さないよう学びを深めることは、成功への最短ルートです。安全な道を選びたくなる時もありますが、失敗を恐れず再挑戦することで、人生がより充実していきます。
3. 継続する力を信じる:失敗を成功の一部にする
挑戦を続ける限り、失敗は単なるプロセスであり、成功への道を形づくるピースです。途中で諦めなければ、やがて失敗の数は成功の基盤となります。以前、私は何度も顧客に断られながらも、アプローチを変え続け、ついに契約に至った経験があります。その過程で痛感したのは「継続すること」の力です。しつこいほどの挑戦心が、失敗を次の成功への階段に変えます。
特に、挑戦のたびに「険しい道」を選び続けることで、得られる成長の質が大きく変わります。安全な道に進むことは時に重要ですが、積極的に困難な道を選ぶ姿勢が、結果的に成功への近道となるのです。
4. 失敗を共有し、周囲と成長する
失敗を隠すのではなく、オープンに共有することで周囲の力を借り、より大きな成長につなげることができます。
あるプロジェクトで大きなミスを犯した際、私はチーム全員にその失敗を共有し、改善点を話し合いました。その結果、他のメンバーから新しい視点を得ることができ、次回以降のプロジェクトでは同じミスを防ぐことができました。
失敗を共有することは、自分1人では気付けなかった課題に気付くきっかけとなります。挑戦を周囲と共に進めることで、個人の成長だけでなく、チーム全体の力を引き上げる効果があります。
まとめ
失敗は「終わり」ではなく、「次の成功のスタートライン」です。以下のポイントを実践し、失敗を糧に成長していきましょう。
1.失敗を挑戦として捉え、ワクワクする気持ちを持つ
2.失敗から学び、次の成功への布石とする
3.挑戦を続けることで、失敗を成功の一部にする
4.失敗を共有し、周囲と共に成長する
失敗を恐れるのではなく、挑戦を楽しむことで人生やビジネスにおける新たな可能性が広がります。このコラムが皆様の挑戦を後押しし、成長への道を切り拓くきっかけとなれば幸いです。
次回は「挑戦する力を高める方法」をテーマにお話しします。どうぞお楽しみに。
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