コラム
社員のやる気に火をつけ、多様な働き方を可能にする
社員一人ひとりに合った賃金体系とは?
顧問を務める企業は全国680社以上!
社会保険労務士事務所の代表が、中小企業のための賃金戦略を徹底解説
著者は社会保険労務士事務所の代表として40年以上にわたって中小企業の経営をサポートしてきました。法人として顧問を務める企業は全国680社以上にのぼります。中小企業経営者から寄せられる相談の中で、近年特に増えているのが「優秀で貴重な人材を大手に引き抜かれた」「求人広告を出しても人が全然集まらない」という、雇用や採用に関する切実な問題だといいます。しかし決して打つ手がないわけではありません。中小企業はこれまでの画一的な賃金体系制度から脱却して、社員一人ひとりに合った柔軟な制度を新たに整備することで、人材流出を防ぐことが可能だというのが著者の考えです。本書では、中小企業経営者に向けて、超人材難の時代を生き抜くために、社員一人ひとりに合わせた賃金体系と評価制度をどのように整備していけばいいのかを解説します。超人材難の時代を生き抜くために、これまでの考え方を根本的に覆す賃金体系、ジョブ型を中心とした雇用環境を提言する画期的な一冊です。
《著者Q&A》
■この本のポイント・読みどころを教えてください
「ジョブ型雇用」「人生設計」「一人ひとりのロードマップ」「明確な評価が社員さんのやる気に火をつける」。こうした課題に対する取り組みを中小企業がどのくらいできているでしょうか?大企業にはない、中小企業だからこそできる中小企業版「人的資本経営」の実践を今からスタートしてほしいのです。まずは「期待人財」(詳しくは本書をお読みください)の方からです。こうした観点で本書を読んでいただけるとありがたいです。
■この本を通して読者に伝えたいことを教えてください
中小企業の「期待人財」は大企業に狙われています。今は転職が当たり前の時代ですが、例えば10年間育て上げた期待人財の方が突然、退職願を提出したとします。これは仕方ないことなのかもしれませんが、予防はできなかったのでしょうか?大切な人財の方々に、企業の人的ロードマップをお示しし、賃金戦略を交えて元気な企業をつくり上げていただきたいと願います。
■これからの時代、会社の価値を高めるのは特にどのような人材だとお考えですか?
本書でも書かせていただきましたが、十人十色の価値創造ができることで、企業の価値が高まり、企業自体が成長すると思っております。すべての社員さんが人財です。中でも「期待人財」の方々には、プラス思考に火をつけて、中小企業版ジョブ型雇用賃金制度でさらに成長してほしいと願います。
■「最終学歴ではなく最新学習歴の更新が重要」という京都芸術大学元副学長・本間正人氏の意見には共感されますか?
リスキリングに関しては、いまや必要不可欠な要件になっていると思います。企業の人財戦略にもよりますが、個人のキャリアの指向性と企業の求める能力との間に乖離が生じている場合があります。リスキリングとジョブ型は直結しています。本人にとっても企業にとっても良かったと言える、最新の学びの場が双方の成長につながる一手になってほしいと思います。
■本誌の読者宛にメッセージをお願いします
中小企業が元気でなければ日本は元気になりません。私は十人十色の働き方と、十人十色の賃金規程の実現をお勧めいたします。最後に皆様に問いかけさせてください。
「その賃上げに戦略はありますか?」
山崎 隆延(やまざき たかのぶ) 1955年、長野県上田市生まれ。社会保険労務士法人コーチジャパン代表。社会保険労務士。東北福祉大学卒業後、地元長野県にあり、父親が営む山崎社会保険労務管理事務所に入社。入社当時100社だった顧問先を3年で3倍近くにまで引き上げ、1996年には山崎社会保険労務管理事務所(現:社会保険労務士法人コーチジャパン)の2代目所長に就任した。ISO30414(人的資本)の考えに基づく客観的な人事制度の構築に定評があり、現在の顧問先は全国で680社を超える。 発行:幻冬舎メディアコンサルティング URL https://www.gentosha-mc.com/ 発売:幻冬舎 URL https://www.gentosha.co.jp/ |