コラム
地方の個人商店から始まり、
一代で業界のトップリーダーに!
組織を拡大し、ヒット商品を生み、上場を果たした
「普遍の戦略」とその軌跡
日本のガーデニング産業を文化型産業に転換させ、業界をけん引、今日のガーデニングブームをつくり上げた第一人者が語る、経営拡大の思考と戦略とは――
1980年の創業時、著者は東京や大阪といった大都市とは遠く離れた和歌山県海南市で、妻を含めたたった4人の社員と、資金もないところから会社をスタートさせた。
しかし創業から18年後には、ガーデニング業界では唯一となるジャスダック(当時)への上場を果たし、現在は海外に13の拠点を構えグローバルに事業を展開している。事業拡大、マーケティング、製品開発、人材育成といった項目に分けて、業種を問わず生かすことのできる拡大経営の戦略のポイントとノウハウをまとめたのが本書だ。
地方企業が拡大を目指すための手がかりとなり、飛躍へのヒントが得られる、いま読むべき一冊である。
《著者Q&A》
■この本のポイント・読みどころを教えてください
創業から成長、会社上場の決断、仕事と家庭のバランスなど、人がしない、できないことをやろうと考え、実践してきたことがこの本には詰まっています。特に、ビジネスモデルのつくり方、ヒト・モノ・カネ・情報というビジネスの基本の大事さに重きを置きました。また近年のことに関しては、Society5.0というサイバー空間とフィジカル空間の関わり方、リアルとデジタルのハイブリッド経営についてなど、これからの庭暮らしの在り方・新しい時代のビジネスモデルを提案している点がポイントです。
■独自のアイデアを生みだすために最も大事なことは何ですか?
NO.1の考え方や最上の努力。また、相手にできないことを常に考えて実行し、自ら汗を流して働くことです。人にはできない、やらないことをその分野で見つけ、経営者として止まることなく、油断することなく日々努力していきながら常にイノベーションを続けることだと思います。
■ブルーオーシャン事業を成功させる最大の秘訣は何でしょうか?
遅れている業界に参入し、多角的な視点から先行している分野・国などのさまざまなアイデアを取り込み、この業界を近代化させようと考えました。情緒性のあるガーデン・エクステリア産業に目を付け、「Heart & Art(やすらぎのある空間づくり)」をキーワードに、歴史ある日本の庭と、囲われたエデン(楽園)であるガーデンを融合させたビジネスを見いだし、業界で世界NO.1になるための会社をつくろうと考えた中から、当社が生まれました。
■経営者としてお仕事をする上で特に大切にされていることは?
今いるスタッフたちをどのようにしたら生かせるか。また、その方々が、仕事にやる気を持ってもらえるように気配りをできるか。人に対しての気遣いが大事であるといつも考えています。
■弊誌の読者宛にメッセージをお願いします
時代が変わる時に、新しい産業や価値が生まれます。これまでは大量生産・大量消費の経済でしたが、これからの時代は一定の範囲内でいかに価値を生み出していくか、という点こそが問われます。好きであれば、その仕事は夢をかなえてくれます。たくさんの良い人に出会い、仕事や人を愛し、わくわくしながら新しい国をつくるビジネスに挑戦してください。
高岡 伸夫(たかおか のぶお) (株)タカショー代表取締役社長。(一社)アジア経営者連合会副会長。(一社)日本ガーデンセラピー協会理事長。NPO法人ガーデンを考える会会長ほか。1953年3月、和歌山県生まれ。1980年に(株)タカショーを設立、1989年より現職。従来とはまったく異なるライフスタイル全般を提案するガーデニング市場を切り開き、今日のガーデニングブームをつくりあげた第一人者。日本のガーデニング産業を文化型産業へと転換することを提唱し、業界をけん引しながら(株)タカショーを国内トップメーカーへと成長させた。 発行:幻冬舎メディアコンサルティング URL https://www.gentosha-mc.com/ 発売:幻冬舎 URL https://www.gentosha.co.jp/ |