コラム
今はマイホームが圧倒的に有利な時代
――大橋社長にはこれまで4度、弊誌にご登場いただきました。とはいえ、今回、御社のことを初めて知る読者も多いと思いますので、まずは現在、日本リアライズ(株)さんが注力されている取り組みについてお聞かせください。
大橋 当社ではこれまで飛び込み営業でマイホーム購入を提案し続けてきました。ただ、人生のリスクなどを解消するすべとして家を売っていく中で、飛び込み営業だとスケールメリットが出ないと感じるようになったんです。やっていることはすごく良いことだし、自社の売り上げは維持できていましたが、その一方で「マイホームが必要なんだ」ということをもっと伝えたいと思うようになりました。それで今回、新たなお客様層として想定したのが、賃貸住宅に住んでいる方だったんです。その方たちに100%の確率で会えている賃貸仲介窓口を通して、全国にどんどん発信していける土台がこの3年で出来上がったという感じですね。その過程で「人生100年時代」というワードが生まれたのですが、人生100年の問題やリスクというものを、多くの方はまだ知らないんですよね。この「人生100年時代」というワードはメディアなどでも耳にするようになったものの、それに対しての準備というのがほとんどなされていない。その課題にずっと取り組んできて、今回新しい事業を始める中で、何をお客様に届けたいのか、何を売るべきかと再考した時に、「人生100年の安心」だと感じました。それで「人生100年時代」の問題やリスクを見つけることから始めなければならないと考え、世の中に健康診断があるなら、「人生診断」が必要だなと思い至ったんです。その「人生診断」を広めて、皆が人生100年を俯瞰で捉え、問題やリスクに対応できるような世界にしたい、というところに行き着きました。
――住宅販売が御社の主要事業ですよね。私も目から鱗が落ちる思いでしたが、大橋社長は特に現代では賃貸よりマイホームの方が圧倒的に有利だと主張しておられます。その点をかいつまんでぜひお聞かせください。
大橋 家を考えることは即ち、人生を考えることであると思います。その中で、住宅ローンにせよ家にせよ、まず大事なのは、当社が考案した「人生診断」の6項目のうちの最初の2つである「家計」と「住環境」なんですよ。この2つがしっかりしていれば、あらゆる問題やリスクを解消できるということに気付きました。人生を100年で捉えた時に、賃貸の家計では無駄が多すぎて、老後に向けてお金が貯めにくいということがわかります。また、賃貸の住環境では災害が起きた際に脆弱だし、ある意味でお金より大事な「時間」という財産も生まれないことが「人生診断」で見えてくるんです。多くの人はたいてい親元から離れた時に賃貸からスタートして、いわば布や棍棒などの武器を手にしていくはずなのに、賃貸のままだとずっと最初の段階に留まった状態になる。それだと何の壁も倒せませんが、「ホームライフプラン®」という「家計」と「住環境」を使ったライフプランを利用することで、あらゆる準備と対策、問題解消ができてしまうんですよ。歴史をさかのぼると、戦後しばらくは賃貸がはやっていたわけです。その時は「夢のマイホーム」とうたわれており、頭金も600万円必要で金利も高く、本当に欲しい人だけが家を購入するという時代でした。その流れで賃貸が良いという風潮ができたのですが、最近になって物件価格は安くなり、住宅性能も格段に良くなりました。さらに、住宅ローンが扱いやすくなり、頭金も貯めなくて良くなったので、二十歳の若者でも家を買えるようになった―つまりマイホームのほうが圧倒的に有利になっているのに、それを知らない人が多いので、当社の「人生診断」によって気付いてもらい、住宅ローンが通る人からどんどん家を買っていただこう、と。他方、住宅ローンが通らない人も10人中7人ほどいます。その理由は、オートローンを先に組んでしまったり、ギャンブルで借金したり、消費者金融で借りて自己破産したりなどさまざま。それらすべては知識のなさから生じることなので、当社の「人生診断」によって住宅ローンの重要性がわかった時に、通るように頑張る人が増えていくと思います。正社員でないとだめだとか、変なローンを組んではいけないとか・・・まず人生を俯瞰で見て、必要なものをそろえてからいろいろなことをやるべきなのに、順序を間違っていることが多い。しかし当社の「人生診断」によって正しい順序がわかってくるはずです。