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コラム

今月の「元気になる」コラム 第1回

「最近、行き詰まっている……」と感じている読者の皆さん。「転職したい」「起業したい」「今の状況をなんとかしたい」いろんな思いが交錯するものの、結局、何もできない自分に嫌気がさすということもあるのでは? 本記事では、そんな悩める方に、一歩を踏み出す勇気を与えたい。語り手は、ポジティブ・エナジャイザーとして多くの若者から支持を集める、髙島真太郎氏。彼の話に耳を傾ければ、明日の自分が違ってくるかも──。
 
 髙島真太郎氏のビジネスは、一言で言えば「セールスエージェント業務」だ。このセールエージェント業務を通じ、髙島氏はたくさんの若きビジネスパーソンと接点を持った。そして、感じたことがあった。

 若者には夢があると言いますが、学生の頃から確固たる夢を持ち、それに向かってひた走る人はごく一部です。逆に夢を持っていない若者のほうが多いし、夢を持っていたとしても途中で壁にぶつかり、夢を失う人もいます。
 もっとも、これは今に始まったことではなく、20 年前も、30 年前も夢がない若者はたくさんいました。ただ、最近の若者に共通しているのは、夢を持っていないことを恥じている点です。
 でも、夢を持たないことはそんなに恥ずかしいことでしょうか。確かに大人は子どもに言います。「夢を持て」と。もちろん、夢を持てればそれに越したことはない。しかし、夢を持たない、あるいは持てないことは決して恥じることではないんです。
 そもそも、若者が夢を持てない世の中にしてしまったのは大人のほうではないでしょうか。大人が輝いていないから若者も輝けないんです。

 悩める若者に対し、そうした話をしていたところ、一人また一人と、髙島氏の話を聞きたいという若者が増えてきた。髙島氏の話に感銘を受けた若者が、友人を連れてくるのだ。そこで髙島氏は、そんな若者がエネルギーをチャージし合うための「コミュニティサロン」を作ろうと考えた。

 サロンと言っても特定のスペースがあるわけではありません。私が作っているのは、プラットフォームです。例えば、『楽天』という仮想空間の中に様々なインターネットショップが入っているのに似ている。若者はそのコミュニティサロンの中で、様々な活動を通じて自己啓発をしていきます。
 ビジネスを行う上で必要なもの、それは「自己啓発」です。常に自分を高めていかねば  物は売れない。特に若い人ほど、自己啓発が必要であることは論を俟たない。でも、どうやったら変われるのかを若者は知らない。
 私は若者に、劇的に変化してほしいとか、成長してほしいなどとは思っていない。もちろん、そうできればベストなんですが、できないからみんな悩んでいるんですよね。だから私はこう言っています。小さなことから変えていくことが大事だ──と。

 「コミュニティ」とは、人々が共通意識を持って共同生活を営む一定の地域、もしくはその人々の集団のことを指す。つまり、髙島氏のもとに集う人々の、ためにプラットフォームを作り、運営するのが髙島氏の役目だ。

 「髙島氏はかつて、一級建築士を目指しながら、建築関連の仕事をしていた。しかし、会社との関わり方や内部のしがらみなどで悩み、「自分のしたいことができない」人生の迷子となって、うつ病にもなりかけたという。そして、改めて人生について考えた際に、ビジネスを通じて出会った経営者などから自身がたくさんのことを学び、成長してきたことを思い出した。そして、自分もそうして誰かをプラスに変えてゆく仕事に就きたいと考えた。

 「仕事って、一日の半分以上、長いスパンで見れば人生の半分以上を費やすわけでしょう? つまり、仕事を楽しいと感じられるか、苦しいと感じるかによって人生は変わってきますよね。仕事がつらい、苦しいと感じている人は人生もつらい、苦しい。逆に仕事が
楽しいと感じることができれば、人生だって楽しい。
 「そう話すと、たいていの人は私にこう尋ねるんです。『どうしたら、仕事を楽しいと感じられるようになるんですか?』って。私はこう答えます。まずは『ありがとう』の数を増やそうよって。

──ありがとうの数ってなんだろう。

 「誰かに「ありがとう」と言われて、嫌な気持ちになる人なんていませんよね。むしろ、ちょっと嬉しい気持ちになれる。だったら、ありがとうってたくさんの人から言われたら、たくさんの嬉しいが生まれます。そんな気持ちで一日中仕事ができれば、楽しいに決まってる。

 「例えば、ほとんどの人は「仕事は楽しくないが、お金を稼ぐためには働かなければならない」と考えて仕事をしています。人生の大半の時間を「楽しくない」と考えながら過ごすのは、もったいないというか、とても残念な気がしてなりません。
 「昨今、「働き方改革」と世間では盛んに叫ばれていて、世間一般的にこの「働き方改革」は残業時間を削減したり、休日を増やしたりすることだと捉えられています。でも、真の「働き方改革」は、仕事をしているほとんどの時間を、働く人が楽しいと思えるようにすること、つまり、楽しみながら仕事ができる環境づくりこそが「働き方改革」と言えるのではないでしょうか。
 「ただ、「仕事を楽しめる環境をつくろう」と言われても、すぐにはできませんし、方法も分かりません。けれども、「人にありがとうと言われることをしよう」ということなら、誰だってできます。「働く」ということは、「ハタ(傍)をラク(楽)にする」ということなんですよ。

 「仕事をするなら目標を持て」というのは使い古された言葉だ。しかし、髙島氏は言う。「目標なんてなくてもいい。目標より目的」と。目的を持てば今より楽しく仕事はできる。

 目標は達成すればそこで終わり。だから、大きな目標を達成した途端にやる気を失ってしまい、「燃え尽き症候群」になる人が現れるんです。目標の先の目的がないからです。でも、目的なら消えることがない。「人のために働く」「人を喜ばせる、元気にする」って素晴らしい目的でしょう?
 それに、自分が誰かに対してしたことは、別の人にも連鎖するんですよ。それを私は「感謝の連鎖」と言っています。例えば、A さんが、100 人に「ありがとう」の言葉をもらえるような行為を行う。その行為を受け取った人がそれぞれ、100 人の人に「ありがとう」の言葉をもらえるような行為を行う。それが回り回って、結果的にA さんには100 人の人に「ありがとう」と言えるくらいの嬉しいことが起こる。そうして世界全体が「ありがとう」に包まれてゆく。それが「感謝の連鎖」です。

 さて、何かのヒントは得られただろうか。次回は、髙島氏に「行き詰まっているときに行う5 つの習慣」をテーマに語ってもらおう。

■プロフィール
語り手 髙島 真太郎

WORLD JOYOUS LIFE 合同会社CEO。
建築設計の業務を営んでいたが、多くの経営者と出会う中で、セールスエージェント業務に着目。若い営業職を支援するコミュニティ作りに注力する。
 
『宇宙学校』しんちゃんねる369
https://m.youtube.com/c/shinchannel369/

 
 

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