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コラム

キャリアコンサルタント森ゆきの働き方改革の進め方No.01

キャリアコンサルタントって、
企業に何をしてくれる人ですか?

日本は今、深刻な労働力不足です。2019年1月15日に厚生労働省が発表した推計(雇用政策研究会報告書)によると、2040年前後には就業者の数が現在よりも1~2割減るとされています。そんな中、企業が利益を出し続けていくために、限られた人材を最大限に活かした経営が求められています。そこで、注目されている専門職が「キャリアコンサルタント」です。本コラムの初回である今回は、企業とキャリコンの関わり方についてご説明します。

◆ はじめまして、キャリアコンサルタント森ゆきです

皆様、こんにちは。前号の「COMPANY TANK 2019年1月号」に対談記事を掲載してもらい、2019年3月号からコラムの連載を担当することになりました。従業員をもっと活躍させるために役立つ情報を、これから毎号お伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします!

まずは、私の自己紹介から。私は外資系メーカーにエンジニアとして10年間勤めた後に、インターネット業界のベンチャー企業に転職をして12年間勤めました。ですので、会社員歴は計22年間です。

特に2社目では、採用や育成、プロジェクトマネジメント、営業、マーケティング、クレーム対応、管理業務などさまざまな職種を経験させてもらいました。そして2015年4月、従業員を大切にしながら業績を伸ばしていきたい企業と、そこで働く従業員の両方を応援する仕事を手掛けたいと思い、独立をしてキャリアコンサルタント(キャリコン)になりました。

現在は中小企業から大企業まで幅広い企業様を対象に、従業員のキャリア支援や研修講師の仕事をしています。

◆ キャリコンは、企業の働き方改革を推進します

突然ですが、皆様の会社では以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

・新入社員がすぐに辞めてしまう
・従業員のモチベーションが低い
・女性従業員同士の仲が悪い
・メンタルヘルス不調の従業員がいる
・頑固なシニア従業員の扱いに困っている
・管理職のなり手がいない
・残業を減らしたいが、どうしたら良いか分からない
・新しい制度やツールを導入したいが、従業員がどう感じるか心配

少数精鋭で力を出してほしいのに、期待するような働きを従業員がしてくれないという悩みは、多くの経営者が抱いていることと思います。しかも、その理由が分からない。「なぜ辞めてしまうのか?」「なぜもっとやる気を出してくれないのか?」「なぜメンタルヘルス不調になってしまうのか?」・・・。“なぜ”が分からないと、具体的な改善案も出ませんよね。

こんな時、役立つのがキャリコンです!

◆ キャリコンと一緒に、社内環境を整えましょう

キャリコンは従業員一人ひとりと丁寧に向き合って、その人の悩みや迷いを聞き出すプロです。キャリコンが従業員と面談をして、なぜ辞めたいのか、なぜ仕事へのモチベーションが上がらないのか、何に困っているのかなどを聞き、一緒に考え、アドバイスをします。その際、会社からの期待も伝え、職場や仕事に対して前向きな気持ちを抱けるよう導くとともに、その内容を、経営者や上司に報告します(※)。

※ キャリコンには守秘義務がありますので、面談者が秘密にしてほしいと望んだことを、他者に報告することはありません。

しかし実際には、「ぜひ社長や上司に伝えてほしい」とおっしゃる人がほとんどです。従業員も自分のことを、社長や上司にもっと知ってほしいと思っています。

そして、従業員との面談内容の報告を聞いた経営者の方々の多くが、「そんなふうに考えていたとは知らなかった」「そんな悩みなら、言ってくれたら何とかしてあげるのに、なぜ言ってくれないんだ?」と驚きます。それくらい、社内での会話や上司との面談では「本音」を聞き出せていないのです。しかしキャリコンであれば、それを聞き出すことができます。

本音を知ることで、従業員の求める対策が採れ、経営者と従業員の間に信頼関係が生まれます。そうすれば、従業員は辞めなくなりますし、悩むことも少なくなり、仕事に精を出せるようになるのです。その土台ができると、働き方改革としての新たな制度やITツールの導入などにも、経営者と従業員が一丸となって取り組むことができます。

◆ キャリコンは、国が増員を急いでいる国家資格者です

改めて、キャリコンとは何かを書くと次のようになります。

キャリアコンサルタントとは、学生や求職者、在職者などを対象に、職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門職です。2016年4月、職業能力開発促進法に「キャリアコンサルタント」が規定されたことで、国家資格となりました。

主な業務として、就職希望者や労働者を対象に、職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談を行います。こうした相談は、「キャリアコンサルティング」または「キャリア面談」とも呼ばれているんです。また、キャリコンによる面談は、メンタルヘルス不調の防止や早期発見にも役立ちます。

現在、国内の労働力不足やメンタルヘルス不調者の増加などを踏まえ、その対応ができる専門家として、政府はキャリコンの養成・増員に力を入れています。キャリコンの持つ専門スキルを上手に活用して、従業員の離職防止やモチベーションの向上などに役立てて、働き方改革につなげていきましょう。

今後、本コラムでは、具体的にどんな課題にキャリコンが役立つのかをご紹介していきます。どうぞお楽しみに!

 

■プロフィール
森 ゆき(もり・ゆき)
 
22年間の企業勤務の後、2015年にキャリアコンサルタントとして独立。さまざまな企業に向けて従業員の「働き方面談(キャリア面談)」を年間約100名実施する他、講師としてキャリアデザイン研修、メンタルヘルス研修など、年間約100本の研修に登壇している。プライベートでは2男1女の母親。
 
▼ 保有資格
・国家資格 キャリアコンサルタント(登録番号:16185111)
・メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅰ種(マスターコース)
・女性労働協会 認定講師
▼ 著書
『未来の挑戦に迷っているあなたへ 「女性のキャリア」のつくり方』
(2018年6月出版)
Amazonにて購入可能 http://amzn.asia/429xMat
 
▼ Webサイト[マイキャリア・ラボ]
https://www.mycareer-lab.co.jp/
▼ Facebook
https://www.facebook.com/Yukimori.Careernet/
▼ メールアドレス
yuki.mori@mycareer-lab.co.jp

第2回 森ゆきの働き方改革の進め方 >>

 
 
 

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