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Challenge+(チャレンジプラス)

コラム

もっと楽しく、もっと簡単に
みんなで“地球語”を学ぼう!

 
「外国語を学ぶ」と聞いて、皆さんはどんなイメージが浮かびますか?「新しい言語を覚えるなんて難しそう」「話すのは緊張する」「自分にはできなそう」・・・こんな苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。実際、日本人は外国語を話すのが苦手だと言われています。日本で最も多く学ばれているはずの英語でさえ、イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン(株)による国別英語能力指数「EF EPI」の 2016年のレポートによると、日本は72ヶ国中35位。前年の2015年から5位も順位を下げているのです。
 
そこで今回は、韓国を拠点に語学サービスを提供する「地球語カンパニー」の代表・鴛海朋実(おしうみともみ)さんにお話を伺い、語学教育の堅いイメージを覆す自由で楽しい教育法から、日本人が語学に対する苦手意識を解消するためのヒントを探ります。
 
もともとダンサーだった鴛海さんは、活動の場を求めて、日本でK-POP・韓流ブームに火が付くよりも早い時期に韓国に渡りました。そこでぶつかったのが言葉の壁です。韓国語が分からないと、レッスンや仕事はもちろん、日常生活でさえ困難になってしまう──そこで、鴛海さんは多忙な日々の合間を縫って、独学で言語を学ぶことにしたのです。
 
「当時は市販の韓国語のテキストを使って勉強しましたが、説明が難しいし、載っている例文は日常会話で使うくだけた表現とのギャップがあって、本当に苦労したのを覚えています。そのときの経験が、地球語カンパニーでの指導法の原点になっているんです」
 
現在、地球語カンパニーは、韓国人向けの外国語教室を主事業としています。日本語講師、英語講師、中国語講師が在籍しており、鴛海さんは代表と兼任で日本語講師も務めています。
 
教え方は、鴛海さん自身の経験を生かして、「とにかくシンプルに」を徹底しているのが特長です。オリジナルのテキストには必要最低限のことだけを盛り込み、言葉の響きを印象付ける指導をしたり、時には歌や踊りを交えたりしながら教えていきます。「通わせる」のではなく、「通いたくなる」ことが大事だと考え、楽しい授業をつくっていくのです。
 
「生徒には『これ、すごく簡単に覚えられるよ!』と伝えてあげて、できたことはすぐに褒めることを意識しています。そうやって、心にある苦手意識を取り除いてあげれば、覚えるスピードは一気に上がるんです。生徒たちはみんな、何語であっても、3ヶ月あれば絶対に喋れるようになります。それくらい簡単に説明するのが、地球語カンパニー流です」


また、地球語カンパニーは対面のレッスンだけでなく、インターネット上でも語学に関する動画を発信しています。FacebookなどのSNSやYouTubeといった誰でも視聴できるツールを使って、色々なレッスン動画を流しているのです。中でも「1日1単語シリーズ」は、鴛海さんが韓国のお笑い芸人のホン・インギュさんから「SNSをもっと活用したほうがいい」というアドバイスを受けてスタートした人気動画。ハングルと日本語の2ヶ国語で表記された字幕と、最新のアプリや技術を用いて編集されたポップさが好評で、鴛海さん自身も、コンテンツをつくるきっかけをくれたホン・インギュさんへの感謝を話してくれました。また、時には日本や韓国それぞれで流行っているダンスを踊った動画や、ゲームやイベントを体験した動画を配信したりと、語学レッスンにとどまらず、外国の文化に興味を持ってもらうための工夫もなされています。今後は、こうしたオンラインコンテンツに力を入れながら、さらに多国展開も行っていくそうで、第一歩として日本でのカンパニー設立を目指して準備を進めています。
 
「まずは日本で単発の韓国語講座を開き、ニーズを探っているところです。すでに『教え方が簡単で分かりやすいから、テキストもつくってほしい』という声が挙がっていて、とても励みになりますね。座学だけでなく、韓国人が働く韓国料理店にみんなでご飯を食べに行き、韓国語で注文してみたりと、実践を交えながら楽しく学んでもらっています。
 
地球語カンパニーは、誰でも気軽に遊びに来ることができ、自然と人が集まってくる、コーヒーショップのような場所にしたいと思っています。そして、卒業しても訪れたくなる母校みたいな、懐かしい気持ちが生まれる場所でありたいんです。そんな風に“帰りたくなる場所”が、色んな国に増えていったら素敵だなって思います」
 
地球上にあるたくさんの言葉=「地球語」が、たくさん集う「カンパニー」をつくる。そんな温かい思いが、オリジナリティ溢れる語学サービスの背景にあるのです。
 
昨今、グローバル化が急速に進み、日本では2020年に東京オリンピックが開催されます。国内でも、外国語が必要となる場面は増えていくでしょう。語学学習に興味のある人、過去に習ったけれど挫折してしまった人、あるいは、仕事や環境の変化で急に外国語を覚えなくてはいけなくなった人・・・そんな方々こそ、地球語カンパニーを通じて語学を学んでみてはいかがでしょう?外国の存在がもっと身近に感じられ、世界をグンと広げられると思いますよ!
 

 
 

■プロフィール
地球語カンパニー JIGOOUH COMPANY
代表
鴛海 朋実
TOMOMI OSHIUMI
34, Teheran-ro 30-gil, Gangnam-gu, Seoul, Republic of Korea
【URL】
http://www.jigoouh.co.kr/
https://tomotan0515.amebaownd.com/

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