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コラム

編集部が薦める今月の一冊
このページでは毎回、数多く刊行される書籍の中から、『COMPANYTANK』読者に向けて編集部がお薦めする一冊をご紹介します。第4回は、世界中の美しいデザインを追求してきた著者が豊かなライフスタイルの神髄を紹介する『本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし』を取り上げます。

世界中の美しいデザインを追求し、たどり着いた
理想的で豊かなライフスタイルの神髄―

上質な暮らしは誰にだって手に入るもの。小さな住まいでも、多くのものがなくても、暮らしの質は上げられます。例えば、朝に窓を開けて日光や風を浴びることに喜びを感じる人。ものがほとんどない部屋で、1つの椅子に座り読書をする時間を好む人。あるいは友人や家族とゆっくり食卓を囲める空間に幸せを感じる人・・・。

人によって幸せの感じ方はそれぞれ異なります。だからこそ、誰かのまねではなく、毎日の暮らしの中で何によって心を満たされるのか、そこに何があってほしいのか、じっくり考えてみることが大切なのです。

この本では上質な暮らしとは何かを、「Simple」「Elegance」「Mindful」「Peaceful」「Relaxing」「Essential」の6つのテーマに分けて伝えています。1日の始まりにパッとページを開き、書かれていることを心に留めてその日を過ごしてみると、いつもと違った視点で暮らしを見つめることができるはず。そうすると、「本当に必要なもの」がおのずと見えてくるのです。

《著者Q&A》
■SDGsに対する見解をお聞かせください
この本の中で「北欧の人々の生活には学ぶものがある」と書きましたが、北欧はSDGs上位国家も多いです。これからの時代を考えると、SDGsが掲げる目標にも反映されているように、最も重要なのは「地球に優しい視点」だと考えています。かつての日本ではそのような考えが中心にあったと思うのですが、いつの頃からか「発展」ばかりに重きを置き、本来大切にすべき文化的視点や、自然と共生する視点を忘れてしまったように感じています。
■この本を通して読者に伝えたいことを教えてください
「立派な器ありき」でなく、身の丈にあった生活の中にこそ、暮らしの快適さがあるということをお伝えしたいです。好きなこと、大切に思うことを中心にした日々の活動が、心地の良い暮らしを生むと私は思っています。
■上質な暮らしと仕事との関係に関する持論を教えてください
良い仕事をするには、暮らしと家庭の充実が最も重要だと考えています。しかし、今の世の中では仕事に関する情報の発信に比べて、暮らしに関する発信が少ないように感じます。暮らしに関する発信がもっと多くなれば、社会が良い方向に変わっていくと私は思っています。
■お仕事をするうえで特に心がけていることを教えてください
「自分が好きな分野に打ち込む」「世の中にないものをつくっていく」「素材、プロダクト、流通の三分野を重視する」「企画、プロダクトデザイン、ブランディング、マーケット展開に一貫して取り組む」「自力で取り組む」
■弊誌の読者宛にメッセージをお願いいたします
私はいま、時代の価値観が変わってきていると感じています。例えば西洋占星術では、2020年までの200年は「土の時代」と言われていました。そして現在は「風の時代」だと言われています。したがって、今までの価値観で会社を経営するのではなく、新しい時代の価値観を志向していく必要があると思います。

著者プロフィール
田村 昌紀(たむら まさとし)
 
ライフスタイルショップ「SEMPRE DESIGN」 代表取締役会長。武蔵野美術大学工業デザイン科を卒業後、日本ベッド製造(株)で3年間勤めた後に渡米し、ミシガン州クランブルックアカデミー・オブ・アートに留学。帰国後は「田村デザイン事務所」を設立し、ドイツの家具メーカー「HUKLA」の日本進出をサポートする。2002 年からは全国の人に暮らしを提案するため独自のネットショップ「SEMPRE.JP」をスタート。現在は東京の池尻大橋に本店を構え、世界中からセレクトしたものを扱っている。
 
発行:幻冬舎メディアコンサルティング URL https://www.gentosha-mc.com/
発売:幻冬舎 URL https://www.gentosha.co.jp/

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